夏至&双子座の新月からの星模様(2023年6月18日)

6月21日には夏至を迎え、日本など北半球では1年の中で昼が最も長く、夜が最も短くなります。

大雨が降ったり真夏の日差しになったりと、気付かないうちに体への負担が大きくなる時節です。軽く体を動かして汗をかく、ぬるめのお風呂に入る、よく眠るなど、気候の変化に少しずつ対応して「低め安定」を目指すと良さそうです。

2023年6月18日~7月18日までの星模様です。長文です~(^^;)

huoadg5888によるPixabayからの画像

夏至図

まずは、今年の夏至図(6月21日11時58分、東京)を見てみます。

夏至図とは、太陽が蟹座に入った瞬間のチャートで、次の秋分(9月23日)までの約3か月間を示していると言われています。

春分を新月に例えるならば、夏至は上弦の月にあたり、成長の勢いが最も盛んなポイント、節目です。

また、(特に北半球では)昼の長さが最も長くなる「陽」の頂点ともいえます。

なので、夏至図は、植物で言うと「一番の伸び盛り(夏)」から「実り・完成(秋)」に至るまでの様子を示していると言えるでしょう。

夏至図のポイント

主なポイントをあげてみると・・・

  • 太陽に海王星がスクエア、冥王星がクインカンクス
  • 獅子座の月・金星・火星・リリスに天王星がスクエア
  • 太陽はICに合、3ハウス側

春分図に続いて、夏至図でも太陽に海王星が関わっています。

海王星が示す「夢、理想、アート、スピリチュアリズム、境界線の喪失、犠牲と救済、詐欺、お酒、薬物、海」などが何らかの形で強調される期間となりそうです。

②目立つのは、リリスを伴う獅子座の火星・金星・月(5ハウス)

獅子座は「自らの内側に燃え続ける情熱の火」、は「感情」、金星は「好き・楽しい」、火星は「行動」を表しています。そこに牡牛座の天王星がスクエアで激化しています。

これらを組み合わせると、例えば、ロングランのミュージカルを舞台で演じ続ける俳優さんたちが思い浮かびます。

あるいは、獅子座は名誉や賞賛を必要とするので、プライドをかけた政治家のパフォーマンスとも言えそう。

さらに注目なのは、そこにリリスが合であること。リリスは裏に隠れた部分を示し、情熱の表現を通して、無意識のダークな部分が表に噴き出すのかもしれません。

この3ヶ月間は、どんなことでも、好きなことに心を熱くして外に向かって表現することで、自分を解放し、夢の実現へと道が開けるでしょう。

その一方で、土星が海王星とともに魚座にあり、制限、断捨離、ルール作りなど、我が身を律すること、うますぎる話しへの注意も必要でしょう。

蟹座0度の太陽は、東京チャートでIC(3ハウス)にあり、国土、自然災害、天候、家族、または、交通、流通、コミュニケーション全般などについて、海王星の象徴である「境界線が曖昧になる」動きがあるかもしれません。

★過去には、2020年6月21日には、「蟹座0度」で強力な日食が起こりました。今回、ふたたび太陽が蟹座0度を通過して命を吹き込みますので、要注意と言えるかも。

夏至図のミッドポイント

次の2つのミッドポイントに注目してみました。

金星=太陽/海王星
(金星は太陽と45度、海王星と135度で強調されています。)

美しい表現に喜ぶ、酔いしれる、騙される、失望する、などの可能性

冷静に現実を見ることが大切かもしれません。

アセンダント=木星/土星
(木星と土星はセクスタイルを形成。)

自分の居場所を確保する、戦術家

東京チャートでは、現実的に対処する能力が示されています。

これら2つのミッドポイントでは、感受性と仕事能力の両方が強調されています。

・・・

次に、少し時間を戻して、新月について見てみます。

双子座の新月

2023年6月18日午後1時37分、双子座27度(数え)での新月です。(東京で作成)

全体的な傾向

牡牛座で定着させたら、双子座であらゆるものをつなげます。

双子座(風の柔軟サイン)が象徴するのは・・・
つながり、コミュニケーション、言語、知識、情報収集&配布、ネットワーク(を作り操る)、機敏、好奇心、柔軟性、多様性、多才、器用、オープン、自由、変化、多忙、脱線、気まぐれ、ゴシップ、二面性、神経質、心配性、兄弟姉妹、肺などの呼吸器系、腕、手、四肢とのつながり、など

新月からのメッセージ

夢、ひらめき&コミュニケーション。そして、自分の中の情熱の炎を信じて、社会に発信し、実行する。

インスピレーションが湧きやすく、それを誰かと共有したくなります。「こんなことやってみたい、だけど、、」と心の中でくすぶっていた小さな炎を、大きく燃え上がらせたくなるでしょう。

その情熱は、陰に隠されたもの、自分で見ないようにしてきたもの、タブーと感じていたものであり、自ら抑えこんでいたのかもしれません。

この新月では、それらを敢えて燃やすことで、自分の中に大きな変化を感じられるでしょう。自分が好きでやりたいと思ったことを自信を持って誰かに伝えてみましょう。

創造的、芸術的な表現、スポーツ、お祭り、奉仕活動やボランティア、あるいは趣味などを通して、人と交流する、表現する。または、そのための計画を立てる、土台を作るなども良さそうです。

ただし、焦ったり急いだりして短気になったり、現実離れした話や「嘘」には要注意。

もしも元気が出ない場合は、誰かに会って話したり、芸術や運動を楽しんだりして、「もらい火」をするのも良いかもしれません。

★あなたの中の炎は燃えていますか?

・・・夏至を過ぎると、太陽は外に広がる「風サインの双子座」から、内に向かう「水サインの蟹座」に移ります。主要なテーマは、家、家族、共同体、共感、安全など、「守る」ことに変わっていくでしょう。

新月チャートおよびこの期間の主なポイント

次のポイントに注目してみました。(夏至チャートと重なる部分も多いですが)

  • 新月は海王星とスクエア、冥王星とクインカンクス
  • 獅子座の金星・火星・リリスに天王星がスクエア
  • 魚座と牡牛座のセクスタイル
  • 土星と冥王星の逆行
  • ノードが牡牛座から牡羊座へ
  • 新月のサビアンは「森から出てくるジプシー」

① 新月は海王星とスクエア、冥王星とクインカンクス

先にも書きましたが、春分からの海王星のテーマ「夢、理想、幻想、幻滅、境界線の消失など」の繰り返しです。

この新月では、双子座が示すコミュニケーションやネットワークに関わる分野で、そのテーマが強調されます。海王星が関わり、言葉などで人々を魅了しつつその影響は一気に広がりそう。

東京チャートで新月は9ハウスにあり、出版、法律、哲学、大学、海外など、「考えを普く広げる」という意味が加わります。夢は大きく、心は遠くをみつめます。

注意点としては、現実面での課題に向き合い、乗り越える必要があるということでしょう。

② 金星・火星・リリスに天王星がスクエア

獅子座の金星・火星の「火」は、双子座の「風」に煽られて燃え上がります。

そして、金星・火星・リリスは10ハウスにあって、ディセンダントのキロンと120度。

これまで裏に隠されてきた欲求・情熱が、突然、社会的に公になるかもしれません。それは非常に大きなムーブメントになりそう。

これまで当たり前と思っていた心や身体の「傷」に気付き、声を上げる人が増えるのかもしれません。ディセンダントのキロンは、表現することで自分の傷を克服することを示しているのかも?

金星は、7月23日に獅子座28度で逆行に転じ、10月9日まで約4か月間獅子座を運行します。

しばらくはドラマチックな自己表現や人間関係を楽しむのが良さそうです。

③ 魚座と牡牛座のセクスタイル

2024年5月に木星が双子座に移動するまでは、牡牛座に「木星と天王星」、魚座に「土星と海王星」があって、サインとしてはセクスタイルの関係にあります

さらに来年1月までは、逆行した冥王星が山羊座にあって、山羊座-魚座-牡牛座小三角の関係にあります。

これらの「土台」に対して、その他の天体がアスペクトを形成していくことになります。

その「土台」が示すのは?

  • 牡牛座は物への執着を通して、本当の豊かさを知るという、実は精神的な面、
  • 魚座は他者との一体化、思いやりなど、目に見えない精神的な面、
  • 山羊座は具体的な枠組み・ルール作りという現実面、

を示しています。

これら(木星以遠の5天体)は全て、偶数番目のサインであり受動性を示しています

なので、自らアクションを起こすというよりは、現状から学び、内省し、話し合い、我慢強く新たなルールを構築していく時期なのかもしれません。

④ 冥王星、土星、海王星の逆行

  • 冥王星は5月2日(水瓶座0度)~10月11日(山羊座27度)まで逆行
  • 土星は6月18日(魚座7度)~11月4日(魚座0度)まで逆行
  • 海王星は7月1日(魚座27度)~12月6日(魚座24度)まで逆行

それぞれの動きをまとめてみると・・・

冥王星は、山羊座と水瓶座を行き来し、「権威のピラミッド」を破壊・再生し風通しを良くする。

土星は、魚座の最初を繰り返し、「混沌を受け入れて」点検し、組織化する。

海王星は、魚座の最後を繰り返し、「全てを溶かして」新しいスタートに備える。

こんな感じでしょうか。

逆行で注目すべき点の一つは、切り替えポイントでの「留」です。

今回はとくに、魚座0度水瓶座0度で留になるのが興味深いです。

多分、今は、水瓶座と魚座が示すものを学ぶことがとても重要なときなのでしょう。

➄ ノースノードが牡牛座から牡羊座へ

2022年1月頃に牡牛座入りしたノースノードは、2023年7月中旬に牡羊座に入ります。(ノードはホロスコープを逆行します。)

ノードが、牡牛座(ノース)-蠍座(サウス)にある間は、所有すること、経済、お金、収入(借金)などに関わることがテーマだったと言えるでしょう。

牡羊座-天秤座に入ると、リーダーシップ/パートナーシップがテーマになると考えられます。

大小様々な組織の間で、旗を振るのは誰か、誰と誰が組むのか、という類のことが特に重要になるのかもしれません。

⑥ ミッド・ポイント

次の2つのミッド・ポイントに注目してみました。

太陽・月=天王星/冥王星

  • 独立と自由への衝動
  • 不屈の情緒的な信念

海王星=太陽/月

  • 人間関係のすれ違い、不明瞭
  • 感受性、インスピレーション

「信念」と「疑念」、両方の可能性がある新月と言えるかもしれません。

⑥ 新月のサビアン

双子座27度(数え)のサビアンは…「森から出てくるジプシー」

森の中で、ジプシーは必要な能力を磨き、生き延びる術を獲得してきました。もしかしたら、精霊たちとも交流し守られてきたのかもしれません。

ですが、ジプシーは安住の地から出る道を選びます。それは、新しい世界で自分の力を試したいという、期待に満ちたチャレンジなのでしょう。

今まで獲得した技術を、新しい世界で試すために一歩外に踏み出します。それはとても勇気の要ることかもしれませんが、「今いる森」から「出る”coming out”」ための機は熟したのです。

・・・

では、次に満月を見てみましょう。

Sasin TipchaiによるPixabayからの画像

山羊座の満月

7月3日午後8時39分、山羊座12度(数え)での満月です。

満月について

新月は種まき、満月は収穫と言われています。

新月で太陽からエネルギーを受け取って、満月に向けてそれを形にする/実現させる。そして、満月から次の新月にかけて月のエネルギーが空っぽになっていく(by松村先生)。

また、呼吸のサイクルで言うと、新月の瞬間から息を吸い込み始め、満ちた頂点である満月の瞬間に呼気に切り替えて新月に向けて吐き出しきる、とも喩えられます。

新月は「新たなる始まり」、満月は「完成と解放」。そのようなイメージで一か月を過ごしてみると、新月~満月の変化と「切り替えポイント」を体感できるでしょう。

満月チャートのポイント

山羊座の満月では、伝統、ルール、責任、権力、父親的な厳格さなどがテーマとなりそう。

また、山羊座は「土の活動サイン」。社会の骨組みを作り、ルールを順守し、形を維持するために行動します

ただし、行き過ぎた山羊座は、ルールに従うことを最上の使命とし、それ以外を排除したり、ルールに依存して自分で考えることを怠ったりする場合も。

★ちなみに、この満月は、2020年7月5日の月食(山羊座13度)度数域で起こります。

満月チャートについて、次のポイントに注目してみました。

① 満月に対して、木星と土星がソフトアスペクトを形成

太陽、水星、月、木星、土星で2つの小三角アスペクトを形成。

安定感と現実的な生産性。

また、満月は12-6ハウスで起こり、隠れた領域に光を当ててサポートします。

10天体のうち、金星・火星以外は全て「土」と「水」サインにあり、受動的な傾向を示しています。例えるならば、「水」が「器」の中で循環している感じでしょうか。

「器」は安定した環境、「水」は人々の感情を示しています。

家族、親族、団体、国など、組織の内部で人々のコミュニケーションが円滑になり、何らかの成果が生み出されるのでしょう。

② 金星・火星と天王星がスクエア

新月チャートと同じく、獅子座の金星・火星(7ハウス)が目立っていて、プライドをかけた熱い自己表現が様々な分野で行われそう。

獅子座は「不動宮の火」なので、例えば、フィギュアスケート、バレエ、ミュージカルなど、型のある舞台芸術などが思い浮かびます。季節的には夜空に打ち上げられる花火もありですね。

あるいは、政治家などが信条を熱く説くのかもしれません。

いずれにしても、ダンサー、演者、話し手、作る人の情熱が観る人の心に火をつけて、拍手喝采、賞賛を浴びるのでしょう。

③ ミッド・ポイント

以下のミッドポイントに注目してみました。

金星=天王星=水星/海王星

  • 豊かなイマジネーション、ひらめき
  • 芸術的表現
  • 非現実的な期待

非常に冴えた、個性的なアイデアが得られそう。

④ 満月のサビアン

山羊座12度(数え)のサビアンは…「講義をする自然の学徒」

自然の学徒とは、教科書や先生からではなく、観察したものごとから学んでいる様子を示しているのでしょう。自然とは知恵の宝庫なのです。あるいは、自然とは「自分自身」をも含んでいるのかもしれません。

その学びは、普遍的な自然の摂理であり、あらゆることに応用できるのでしょう。まだ誰も気付いていないことを発見し、仲間とともに学び合い、研究を深めていきます。

1度手前の、山羊座11度(数え)のサビアンは「キジの大きな群れ」。その群れは「自然の学徒」が学び合うために集結したと言えるのでしょう。

・・・

双子座と山羊座は150度で、少し調整が必要な関係です。

双子座新月では、広く情報を集め、フィルターを通さずにそのまま人々に伝えようとします。それは個人の好奇心に基づいた自由な活動と言えるでしょう。

山羊座満月では、ルールや責任をともなう組織的活動が必要になります。目標を共有し、計画を立て協力し合います。制限はありますが、実質的な成果が生まれるのでしょう。

★どこで、誰と、どんな学びを深めますか?

全体の動き ~まとめ~

双子座新月(6月18日)~蟹座新月(7月18日)までの全体の動きをまとめてみました。

月が緊張のアスペクトを形成するときを赤字で、サポート的なアスペクトを形成するときを青字で記入しています。また、その他緊張感のある期間には赤線を引いてあります。

月が出来事や感情の引き金となることについて検証してみてはいかがでしょうか。

・・・

★冥王星は食度数(水瓶座0度)前後にあって、ゼロからの全面的なリノベーションが必要とされる期間となるでしょう。

6月18日、土星が逆行開始(魚座7度)
6月18日、双子座27度(数え)での新月・・・種まき

・6月19日、太陽-海王星(スクエア)

・6月21日、蟹座の月-冥王星-海王星
6月21日、夏至

・6月22日、獅子座の月・金星・火星-天王星

・6月23日、獅子座の月・リリス-天王星

・6月24日、乙女座の月-土星-木星

・6月26日、天秤座の月-太陽・水星-海王星
6月26日、上弦の月(天秤座5度、数え)・・・発展
・6月26日、火星・リリス-天王星(スクエア)

・6月27日、水星が双子座から蟹座へ移動

・6月28日、蠍座の月・サウスノード-冥王星

・6月29日、蠍座の月-太陽・水星-土星-木星(カイト)

・6月30日、蠍座の月-金星・火星-天王星-海王星

7月上旬、木星が食度数を通過

・7月1日、太陽-水星(合)
・7月1日、海王星が逆行開始(魚座27度)

・7月2日、射手座の月-金星・火星-海王星金星・火星-天王星
・7月2日、金星-天王星(スクエア①)

7月3日、満月(山羊座12度、数え)・・・収穫

・7月4日、山羊座の月・冥王星

・7月6日、水瓶座の月-金星・火星-天王星

・7月7日、魚座の月・土星

7月10日、下弦の月(牡羊座18度、数え)・・・成熟・衰退
・7月10日、牡羊座の月・キロン-太陽(スクエア)
・7月10日、火星が獅子座から乙女座へ移動

・7月11日、牡牛座の月・ノースノード-水星-冥王星
・7月11日、水星が蟹座から獅子座へ移動

・7月13日、牡牛座の月・天王星-金星・火星

・7月14日、双子座の月-火星-土星

・7月17日、水星-木星(スクエア)

7月18日、蟹座25度(数え)での新月・・・種まき

・・・・・

後記:
新月の頃は、それを象徴するような出来事を、大なり小なり体験することが多いと思います。

で、今回の新月の日、私はユーミンのコンサート会場にいました。アリーナには巨大な船が設置され、途中、船の周りでいくつもの炎が上がったかと思ったら、ドラゴンが現れて周囲に火を噴いていました!4階席だったのですが、実際に熱かった。(獅子座の金星&火星~)

50年間、歌い続けるユーミンの中で燃え続ける「不動の炎」に圧倒されました~

もう一つ。少し前にアマゾンの密林で、4人のこどもたちが40日ぶりに無事に救助されましたが、奇跡のようでしたね。

彼女たちは先住民であるウイトト族であったから生き延びられたと言われています。彼女たちが身に付けてきた能力・知恵に驚くとともに、自分たちは、とても重要な何かを置き去りにしてしまったと思いました。

今回の満月のサビアンである、「自然の学徒(A student of nature)」は、私にとって、このこどもたちや先住民の人々が、鮮明に思い浮かんだのでした。

最後までおよみくださりありがとうございました!

参考記事:
2023年(1月~12月)の星模様
2023年の星模様②~天体の会合サイクル~

コメント

タイトルとURLをコピーしました