蠍座の日食(2022年10月25日)からの星模様

秋も深まり急に寒くなってきましたね。暖房を入れたら負けのような気がして、寒さに震えながら耐えています(笑) 

2022年10月25日~11月24日までの星模様です。

蠍座の新月(部分日食)

2022年10月25日19時49分、蠍座3度(数え)での部分日食です。(東京で作成)

*空色で示したアスペクトはクインデチレ(165度)、オレンジはクインカンクス(150度)

全体的な傾向

天秤座でパートナーシップを結んだら、蠍座ではお互いの殻を破って親密な関係を深めます。

蠍座(不動宮・水のサイン)が象徴するのは・・・
肉体的・心理的強靭さ、全てを知り把握したい、洞察力、独占欲、頑固、情熱、執着、極端で濃密な感情体験、サバイバル、死と変容、破壊と再生、心理学、考古学、研究、探偵、生殖器、直腸、膀胱など

新月からのメッセージ

日食はその影響が半年、あるいは数年に及ぶとも言われるスーパー新月(種まき)です。

今回の日食では、親密な相手と何かを始めるにあたり、心を解放し、見返りを求めず恩返しの気持ちで貢献する必要があります。

一刻も早く何かを始めたい衝動と、じっくりと考えて慎重に進みたい気持ちがぶつかり合います。特に深い愛情関係においてその傾向があるかも。おそらく半月後の月食で、新しい要素が入ってきて大きな変化が生じるので、それまでに調整すると良さそうです。

行動においては「パワー」の表現が難しいかもしれません。誰かと争うのではなく、助けを必要としている人をサポートするとか、芸術性を追求することなどで、生き生きとした「力」を感じられるでしょう。

この日食では・・・

★大切な人と何かを始めようとするときに、心にひっかかりブレーキをかけるのは何ですか?

★そのこだわりや結び目が解けたらどのように感じますか?

と自分に問うてみてはいかがでしょうか。

日食チャートの主なポイント

主に次のポイントに注目してみました。

  • 今回の新月は部分日食で、東京チャートの5ハウスで起こる
  • 日食は金星と合、冥王星とスクエア、木星とクインカンクス、天王星とクインデチレ
  • 火星は海王星とスクエア、土星とトライン
  • 新月のサビアンは「棟上げ式」、など

① サウスノードでの部分日食

今回の新月はサウスノードの近くで起こる部分日食です。日食はスーパー新月と言われ、世の中や個人への重要な影響が考えられます。

その影響は一般的には半年続くと言われていますが、『Eclipses』の著者であるCeleste Teal氏の説に基づいて計算すると(今回の食の場合は)2026年11月頃までとなります。

日食後、火星や土星以遠の天体が【食度数】を通過(合やオポ)したときに、ふたたび活性化されます。

サウスノードでの日食が示す始まりには、蓄積されたエネルギーの放出が必要です。これまでの経験の集大成のために、エゴの欲望を解放し、恩返しや無私の奉仕など、何かを提供する気持ちが必要になるでしょう。

もしも、与えることよりも獲得することを求めた場合、文字通り「食われて」しまい、自信喪失や無力感をもたらすかもしれません。

② 蠍座での食、金星の合、5ハウス、冥王星がスクエア

蠍座は、癒し、再生のプロセス、性などを表し、ルーラーである冥王星は、核、税金、遺産相続、保険などを象徴しています。また、新月に蠍座の金星がピッタリと重なっていて、お金や投資に加えて深く激しい愛情などの意味が強調されています。

さらに、日食に対して冥王星がゆるくスクエアを形成し、極端さや濃密さが加わっています。

また、東京チャートでは日食は5ハウスで起こり、こども、恋愛、芸術、娯楽、スポーツ、投機などの分野にスポットが当たります。日本では「楽しむこと」に夢中になる感じですね。

これらの分野に関わるものごと、仕事などについて大きな節目となるでしょう。日食はとくに国家や世界のリーダーに影響を与えるできごとを示しています。

何かを始めるために、愛憎や嫉妬、誤解越えてお互いを理解し合うことが重要なってくるでしょう。

③ 日食は木星とクインカンクス、天王星とクインデチレ 

蠍座の日食は、牡羊座0度の木星とクインカンクス(150度)で、ものごとを進展させようとする直情型牡羊座と、決めるまでに時間がかかる蠍座との間で調整が必要になります。

発進したい気持ちは満々だけど、ブレーキがかかっている感じ?

日食に金星が合で、とくに親密な人間関係やお金に関してそのような傾向がありそう。

さらに、日食には天王星がクインデチレ(165度)で、一触即発てきな緊張感もあります。今回の満月(皆既月食)はこの天王星に重なるため、日食でしっかりと対応しておくことが大切です。

サウスノードでの蠍座日食では、頑固さや執着、愛着から離れて、これまでの経験を価値あるものにまとめることが必要です。そこには葛藤が生まれることを理解しておくと良いでしょう。

④ 火星は海王星にスクエア、土星にトライン

クインカンクスを形成している新月(蠍座)と木星(牡羊座)のルーラー/副ルーラーは、ともに火星です。

今後、火星は海王星と正確なスクエアを2回形成します。

①2022年11月20日、双子座-魚座22度
②2023年3月15日、双子座-魚座25度

その合間に、火星は土星と正確なトラインを2回形成します。

①2022年11月29日、双子座ー水瓶座19度
②2023年3月31日、蟹座ー魚座2度

また、火星は来年の3月25日に蟹座に移りますが、同じ頃土星と冥王星のサイン移動もあって、3月には一旦何らかの落としどころがありそう。

暴力による犠牲、強さへの幻想、受動的な攻撃性、誘惑に惑わされる、自信の喪失など、火星の弱い面の体験を通して、力の使い方について各々が学ぶのかもしれません。

海王星と火星の組合せは、インスピレーション、困っている人へのサポート、美を競うスポーツ、芸術などに活用すると最も力を発揮するでしょう。

➄ 土星と天王星のスクエア

土星と天王星のスクエアの時期を通して、旧体制の改革、権威に対する反抗など、世の中の常識が覆される様子を私たちはみてきました。

2021年1月頃から形成された土星と天王星のスクエアは、2022年11月8日の皆既月食(牡牛座16度)にピッタリと重なったあと、次第にスクエアから離れていきます。

そして、2023年3月には、順行に転じた天王星がその【食度数】である牡牛座16度をふたたび通過して、ものごとに大きな変化をもたらす可能性。

ここでも来年3月に焦点が当たっています。

⑥ ミッド・ポイント

次のミッドポイントに注目してみました。

火星=太陽/土星
火星=月/土星

火星のエネルギーの使い方の難しさや徒労感を表しているようです。

東京チャートで火星はアセンダントに合で、国民の行き場のない怒りやストレスを示しているのかも。

⑦ 新月のサビアン

蠍座3度(数え)のサビアンは「棟上げ式」

深く関わった仲間とともに、一緒に住む家を作り上げます。

それは、お互いに人格の殻を打ち破ったあとに、仲間意識の中でふたたび人格を作り上げるということでもあります。その家とは、恋人と住む家、共通の目的でつながった仲間とのサークル、あるいは会社組織かもしれません。

日食と牡羊座木星のクインカンクスは、じっくりと時間をかけて、でも決断することをためらわない調整力、そして執着や我欲を手放す必要があるのでしょう。サウスノードでの日食は、家を作り上げるために、お返しの気持ちで惜しみなく力を注ぐことが大切です。

その他の動き

この期間の、その他の天体の動きを見てみました。

木星が魚座に戻る

逆行中の木星は、10月28日に魚座に戻り、12月20日に完全に牡羊座に移動します。

これまでの動きも含めると、魚座の木星の期間は、2021年5月14日~7月28日2021年12月29日~2022年5月11日2022年10月28日~12月20日、となります。

魚座は12サインの最後のサインなので、上記の期間は、全てのものが混ざった混沌の中から、新たなものを生み出すプロセスのときと言えるでしょう。

この間に生まれた新しいアイデアを思い出して、12月23日の冬至までに、必要なものをピックアップしておくと良さそうです。

また、木星は海王星とともに魚座に滞在することになります。魚座・海王星の意味を拡大し、大水に押し流される、隠されていたものが暴かれる、あるいは詐欺などにも要注意でしょう。

火星が食度数を通過

火星は10月30日~2023年1月13日まで逆行し、双子座25度→双子座8度まで戻ります。

そのため、火星は、2023年3月中旬にかけて、食度数(双子座8度、射手座12度、射手座15度、双子座19度、射手座23度)を2回通過(合/オポジション)します。

とくに2023年1月中は、火星はほぼ双子座8度にあって、この食度数を活性します。

  • 射手座が象徴する宗教、法律、(高等)教育、海外、報道、(遠方)旅行
  • 双子座が象徴する通信、情報、マーケット、交通、(初等)教育、ゴシップ、(近場の)旅行

などに関する問題が、さらに提示されることが考えられます。

・・・

次に、満月を見てみましょう。

牡牛座の満月(皆既月食)

11月8日20時2分、牡牛座17度(数え)での満月(皆既月食)です。

牡牛座の皆既月食

新月は種まき、満月は収穫と言われています。

呼吸のサイクルで言うと、新月の瞬間から息を吸い込み始め、満ちた頂点である満月の瞬間に呼気に切り替えて新月に向けて吐き出しきる、という喩えがあります。

そのようなイメージで一か月を過ごしてみると、新月満月の変化と「切り替えポイント」を体感できるかもしれません。

今回の満月は皆既月食となります(皆既月食とは、月が地球の本影の中にすっぽり入ること。)Teal氏の説にしたがって計算すると、今回の月食の影響は2028年10月まで続きます。

月食チャートの主なポイント

次のポイントに注目してみました。

① ノースノードでの牡牛座の月食

今回の月食はノースノードで起こります。ノースノードは木星に例えられ、新しいエネルギーの流入をもたらします。

そして、月食は今までの集大成と解放であり、深くて暗い感情をともなう人間関係に関わることが多いと言われています。

なので、ノースノードでの月食は、身近な環境にポジティブで新しい要素をもたらし、私たちは他者とともに喜びや苦しみを経験して感情を解放し、絆を深めます。

ただし、ノースノードでの月食をポジティブに体験するためには、変化を受け入れることが重要です。

牡牛座での食は、実り、豊かさ、お金、生産性、肉体に関わるものごとの過渡期を促し、11ハウスでの食は友人関係、目的を共有するグループ、国際的な友好関係などに大きな変化があることを示しています。

豊かさやお金について、仲間と共に大きな喜びを分かち合うでしょう。新しいエネルギーを受け入れて変化するチャンスです。自分の持ち物である「肉体」の変化が自信につながることも。

② 月食に天王星が合、土星がスクエア、水星と金星がオポジション

天王星は月食と同じ度数にあり、月食の主となって強い影響力を持ち、インパクトのある月食と言えるでしょう。

独創性や自由、自立を表す天王星は、突然の予想外のエネルギーをもたらし、制限を表す土星とのスクエアで激しい対立が生まれそう。

月食は集大成から解放へのエネルギーです。牡牛座の月食なので、お金や経済に関する緊張から解放される第一歩として、突然の混乱があるかもしれません。

また、月食に対して蠍座の水星と金星がオポジション、土星がスクエア。依存した考え方や愛憎関係から自立することで、物心ともに開放されて大きな喜びとエネルギーを感じられるでしょう。

③ MCに海王星が合

東京チャートで、MCに海王星が合、10ハウスには木星もあります。

人々の夢や理想がふくらみ過ぎて現実が見えなくなったり、理想と現実のギャップが大きくなるのかもしれません。

人々が夢中になるような大きな波がやってくる、あるいは、スピリチュアルな分野や芸術(5ハウス金星とトライン)が脚光を浴びることも考えられます。

④ 月食のサビアン

牡牛座17度(数え)のサビアンは・・・「剣とたいまつの間の戦い」

剣は知性、たいまつは感情(情熱)なのかもしれません。知性と情熱、どちらかが尽きるまで全身全霊をかけて磨き上げ創造する。より優れたものを生み出す自分の中の戦い。

・・・

蠍座と牡牛座のペアにおいて、蠍座は感情的な所有、牡牛座は物質的な所有への欲求と言えます。今回の日食・月食では、「所有する欲望」「所有される束縛」から離れて何か大きな目的のために貢献してみると、より大きなエネルギーが流れ込んで「自立・自由」と「変化」の喜びが得られるでしょう。

★身近な環境について、どんな新しい流れや変化をのぞみますか?

★あなたが本当にやりたいことは何ですか?

ちょっと趣味的なお話・・・

今回の日食と月食時のアストロマップを眺めて、目についた場所をピックアップしてみました。

 ベルリン

・日食はMCで起こり、火星がディセンダントにぴったりのっている。

・月食はICで起こり、天王星もICに合。

② クアラルンプール

・日食はディセンダントで起こり、冥王星がMCに合。

・月食はアセンダントで起こり、天王星もアセンダントに合。

とてもインパクトのあるチャートですね。。これらの地点での今後の状況に注目してみたいと思います。

全体の動き ~まとめ~

蠍座日食(10月25日)~射手座の新月(11月24日)までの全体の動きをまとめてみました。

月が緊張のアスペクトを形成するときを赤字で、サポート的なアスペクトを形成するときを青字で記入してみました。月ができごとや感情の引き金となることについて検証してみてはいかがでしょうか。

また、緊張感のある期間には赤線をを引いてあります。

10月25日、蠍座3度(数え)での日食・・・種まき

・10月26日、蠍座の月ー土星ー天王星

★10月28日、木星が魚座に戻る

・10月29日、射手座の月ー木星・海王星ー火星

・10月30日、水星が蠍座へ
★10月30日、火星が逆行へ(双子座25度)

・10月31日、山羊座の月ー冥王星

11月1日、上弦の月(水瓶座9度、数え)・・・発展

・11月2日、水瓶座の月ー土星ー天王星

・11月4日、魚座の月ー木星・海王星-火星

・11月6日頃、蠍座の金星ー土星ー天王星(Tスクエア)

11月8日、月食(牡牛座17度、数え)・・・収穫

・11月9日、蠍座の太陽ー天王星(オポジション)

・11月11日、双子座の月ー火星ー海王星、蠍座の太陽ー土星(スクエア)

・11月14日、蟹座の月ー冥王星
・11月14日頃、太陽ー月ー海王星(グランドトライン)、月ー金星ー木星(グランドトライン)

11月16日、下弦の月(獅子座25度、数え)・・・成熟・衰退
・11月16日、獅子座の月ー土星ー天王星
・11月16日、金星が射手座へ
11月16日前後、火星が食度数を通過

・11月17日、水星が射手座へ

・11月19日、乙女座の月ー海王星ー火星

11月20日、火星-海王星(スクエア)双子座-魚座22度

・11月22日、太陽が射手座へ
・11月22日、天秤座の月ー冥王星、太陽ー木星(トライン)、水星ー金星(合)

・11月23日、蠍座の月ー土星ー天王星

11月24日、射手座2度(数え)での新月・・・種まき
★11月24日、木星が順行へ(魚座28度)

・・・・・

最近、『ペルソナ 脳に潜む闇』(中野信子著)という本を読み始めたのですが、その中でマツコ・デラックスさんに言及している部分が興味深かったので紹介します(笑)

”…マツコさんの言語感覚は超越的なものだ。カミソリほどの薄さのスキマの、ここしかない、というところに絶妙に切り込んで、見事に難しい素材をさばいてしまう。とても本質の優しい人で、いつも誰かに愛あるイジリを仕掛けるために、何とかその人の「イジれるところ」を見つけようと、じっと相手を観察している。観察力の深さと鋭さはもはや神がかり的だ。

これは、マツコさんのトークをすごく的確に表現しているな~と感心しました。マツコさんの太陽は蠍座2度あたり、月は双子座、そして水星は蠍座24度あたり。

カミソリほどのスキマに切り込むのは、火星と天王星の合が関係しているかもですが、蠍座と双子座の最高レベルの?表現としてとても納得できる例ですね~

最後までお読みいただきありがとうございます!良い1か月をお過ごしください^^

参考記事:
2022年(1月~12月)の星模様
2022年(1月~12月)の星模様~12のチャート~

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