2021年4月8日~4月11日のマスターズゴルフトーナメントで松山プロが悲願の初優勝を果たしました。
日本人男子初のメジャー制覇ということで、とにかくすごいことなのだそうですね。グリーンのジャケットを着て両手を挙げてガッツポーズをとっている姿は喜びに溢れていました。
松山プロのホロスコープ
松山プロのこどもの頃の座右の銘は『才能は有限、努力は無限』だったそうですが、帰国会見では、「ただゴルフが好きで強くなりたくてやっているだけでそれを努力というのかわからない」と言っていました。
でも実際には人一倍努力家であると言われています。なので『努力』というキーワードを参考に松山プロのホロスコープを見てみたいと思います。(データはWikipediaより。出生時間は不明)
太陽・水星は魚座、月は射手座か蠍座で、木星とTスクエアを形成。
Wikipediaの人物欄には、”天然ボケのところがあり、物怖じせず動じない性格である”と書かれています。太陽と乙女座木星のオポジションで大らかな緩さとともにピンポイントでの緻密さがあり、月が射手座だとすると限りなく自由にチャレンジし続ける様子が浮かびます。
特徴的なのが、水瓶座の火星・金星・土星のコンジャンクション。
そのまま翻訳すると”自分が大好きなこと(金星)に情熱とエネルギーを注ぎ(火星)、困難を乗り越えながら努力し続ける(土星)”となります。そのまんまですね~
水瓶座なので、その行動を通して「他とは違う」「特別な」自分になりたいという欲求が特に強いのかもしれません。
松山プロは4歳でゴルフを始めたそうですが、4才のとき、ソーラーアーク金星=土星となります。大好きでずっと取り組めることにこの時”出会った”とも言えますね。
土星の課題
土星は抑制を示していて、自分の好きなことを行動にうつす際に壁にぶち当たり葛藤が生まれ、行き場のない感情にストレスを抱える可能性を示しています。
このホロスコープでは、土星はオリエンタル天体となります。オリエンタルとは、太陽の直前に東の地平線から昇る天体を意味します(水星・金星はとくに言及しない)。土星色に染まった空に、追いかけるように太陽が昇るというイメージですね。
土星オリエンタルは、土星的な側面…責任感、忍耐、継続的な努力などが仕事で重要になると言われています。
金星・火星とコンジャンクションで、さらにオリエンタルでもある土星は、松山プロにとって鍵となる天体と言えそうです。
なので、土星が示す課題を克服することがとくに重要になるでしょう。
その他、冥王星はノーアスペクトの可能性(生まれた時間によっては月とコンジャンクション)。いずれにしても、他への深い影響力を表しています。
ミッドポイント
目についたミッドポイントをピックアップしてみました。
・牡羊ポイント(AP)=火星/冥王星・・・強靭な体力と精神力で人に知られる
・冥王星=火星/木星・・・創造的な自己アピール、成功への欲求、大きな展望
・冥王星=太陽/土星・・・運命的な試練と不屈の努力
やはり、一流のアスリート!という感じです。
・土星=太陽/海王星・・・情緒的葛藤、夢をかたちにする
・牡羊ポイント(AP)=金星/冥王星・・・濃い愛情、押しの強さで人に知られる?
失うことへの不安や弱気、そしてゴルフへの強い愛情でしょうか。
マスターズ時のトランジット
大会時のトランジットを見ると、、、ぴったり土星回帰ですね!
土星は、その人にとって苦手意識や努力・成長が必要な部分を表しています。なので、松山プロの場合は、”大好きなスポーツを通して自分の弱点を克服していく必要がある”と言えるのでしょう。
ゴルフは、いかに失敗を少なくするかが勝負の分かれ目なのだそうです。松山プロも、大きなプレッシャーの中で怒り(自分の不甲斐なさに対する)をコントロールし集中力を保つことが難しかったと言っています。
今から4年前の2017年は、全米オープンで優勝を目前で逃すなど苦難の年で、以来、新しいコーチと共に、自分の弱点を分析し不安材料を一つずつ解決していったのだそうです。そして誰よりもたくさん練習を重ねました。
その努力がここで実を結んだのですね。たとえミスをしても、自分を鼓舞し、ここまでやってきた自分を信じることができたと言っていました。集中力と平常心の勝利ですね。
これまで『土星』に取り組んできたご褒美を、土星回帰で受け取ったのだなと思います。
早藤キャディとのシナストリーとトランジット
今回の優勝には、専属コーチを始め多くの人のサポートがあったでしょう。その中で、早藤将太キャディとのシナストリーとトランジットを見てみました。最終18番のピンを返したあとグリーンに向かって一礼した彼の姿が海外で話題になっています。(出生データはネットの情報、時間は不明)
火星同士がスクエア
松山プロの個人天体は主に水瓶座と魚座にあり、早藤キャディは主に乙女座・天秤座・蠍座にあります。トライン、スクエア、オポジションとお互いに違う要素で補い合っていますね。
早藤キャディは、太陽が天秤座・月は双子座で、表現を抑えがちなプロに対して、楽しい話題で軽やかにコミュニケーションをとりそうな感じです。
さらに、プロの火星(金星)に対して、キャディの蠍座火星(水星)がぴったりスクエアで、深みのある力強い言葉で行動の後押しをしそうです。
占星家の松村先生が、火星のコンジャンクションを『2本のろうそく』と表現されていました。火のついた2本のろうそくを合わせると炎は一層大きく燃え上がります(という意味だと思います。。)
二人の火星がスクエアの場合は、異なる衝撃に耐えられるという感じでしょうか。一方が凹んでももう一方は元気とか。あるいは、それぞれ違う角度からの攻めができそうです。
お二人の火星は、2020年~2021年初頭にかけて、天王星や土星からのハードアスペクトを受けています。戦う技術や肉体が鍛えられ刷新されていったのだと思います。
Tr木星
松山プロの出生図の【冥王星】に対して、早藤キャディの【冥王星スクエア土星】が重なっていて、大会直前にトランジット木星が接触しています。
木星・冥王星・土星の組合せは、努力を積み重ねたことについて大きな成果を得るという感じでしょうか。富や権力などが拡大します。
シナストリーとしては、松山プロの影響により早藤キャディ自身の限界が打ち破られて生まれ変わる可能性。一流のプロを間近に見ていれば、その薫陶を受けて変容していくことは間違いないでしょう。
トリガーとなったTr火星とTr海王星
スポーツで結果を出すには、ピンポイントの集中力・起爆力が必要です。マスターズ中のトランジットを見ていたら、4月10日に火星と海王星がスクエアを形成していました(柔軟宮21度43分)。
このTr火星とTr海王星は、お二人の火星に対して45度/135度を形成しています。
そして、お二人の火星のミッドポイントに接触しています。
つまり、Tr火星・Tr海王星=火星(松山)/火星(早藤)となります。
【Tr火星□Tr海王星】と【火星□火星】の2つのスクエアが、大会中に「カチッ」と嚙み合い火星がスパークした感じです。
【火星】は集中力とパワーを、【海王星】は夢のような喜びをもたらします。海王星が関わると、悲願の達成とか、目に見えないものからの恩恵といったイメージがあります。
そして、本人だけでなく多くの人々がそこに夢や希望を重ねます。スポーツ競技のビクトリーには海王星のトランジットをよく見かけますね。
やはり45度や135度でも正確なコンタクトは強力なのだと思います。
その他、松山プロには【ソーラーアークのノード軸=火星】という時期表示もあります。まさに、スポーツでさらに有名になりました。
『努力』って?
競泳の池江璃花子選手は東京オリンピックの代表に選ばれて、「努力は必ず報われる」と言っていました。
「努力」は必ず報われるのか?報われないことの方が多いという意見もあるでしょう。でも、努力は人と比べられないので、何をもって努力と言うのか定義できませんね。
スティーブジョブズは、「もし今日が人生最後の日なら、私は今日やろうとしたことを本当にやりたいだろうか」と、30年間毎日鏡に向かって語り続けたそうです。
報われる努力というのは、「これが本当に今やりたいことか」にかかっているのかもしれません。
「自分のホロスコープを生きる」というのは、「今、本当にやりたいことを」「現在持っているものを使って、今やり尽くす努力をすること」なのでしょう。
でも、今本当にやりたいことを見つけるのは、実はとても難しいのだと思います。ジョブズのように、それは一生自分に問い続けるものなのかもしれません。
心と体と知力をフル稼働させて、どこまで深く自分を掘り起こすことができるか?
そして自分の内側に、情熱の炎を燃やし続けることができるか?
松山プロの「ただゴルフが好きで強くなりたかった」という言葉は、そのことをあらためて教えてくれますね!
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