蠍座の新月からの星模様(2023年11月13日~12月13日)

暦の上では11月7日に立冬を迎えました。

このところ、インフルエンザやその他の風邪が大流行して、学級閉鎖が相次いでいるようです。インフルと言えば、1月~2月頃の真冬に流行り、受験生の親などは冷や冷やしたものでしたが、色々と季節感が激変しつつありますね。。

2023年11月13日~12月13日までの星模様です。

Steve BuissinneによるPixabayからの画像

蠍座の新月

2023年11月13日午後6時27分、蠍座21度(数え)での新月です。(東京で作成)

全体的な傾向

天秤座でパートナーシップを結んだら、蠍座では境界を越えて一体化しようとします

蠍座(不動宮・水のサイン)が象徴するのは・・・
肉体的・心理的強靭さ、全てを知り把握したい、洞察力、独占欲、頑固、情熱、執着、極端で濃密な感情体験、サバイバル、死と変容、破壊と再生、心理学、考古学、研究、探偵、生殖器、直腸、膀胱など

新月からのメッセージ

蠍座は忍耐強くタフである反面、変化することが難しかったりします。ですが、この新月では、その蠍座に行動力・攻撃力とともに突発的なエネルギーが加わります。それらの集中的な力は、様々な分野で予期せぬ大きな変化を引き起こすでしょう。

とくに人間関係におけるパワーバランスの中で、長い間耐えてきた、あるいは、それを当たり前として無意識に押し込んできた場合など、そのことに気づいて突然我慢ができなくなるかもしれません。その場合は、支配する/支配される関係性を終わりにするチャンスでもあります。

同様に、相手をコントロールしようとしたり執着し過ぎたりすると、その関係が突然終わりになるかもしれません。どちらにしても、「終わる必要のあるもの」がはっきりするでしょう。自分の中に「潔さ」「思い切りのよさ」を取り入れてみると良さそう。突発的なエネルギーは事故やケガにつながる可能性もあるので要注意。

強力なエネルギーの活用法として、好きなことをとことん追求する、創造的な活動に没頭する、誰かのために全力を尽くすなど、我を忘れて何かに取り組んでみると、深い充実感や満足感を得られるかもしれません。感情の深みをとことん感じてみてはいかがでしょうか。

人間関係については、パートナー、あるいは、友人やペットなど「愛情を注ぐ存在」との出会いがあるかもしれません。戦いモード優勢の状況の中で、このような出会いが気持ちをほっとさせてくれるでしょう。特に、満月の頃がそのタイミングのピークとなりそう。

東京チャート(日本)については、この新月では、「制限」「困難」「救済」の意味が際立っています。言葉、情報、交通などコミュニケーションについて、あるいは救済活動について、何らかの問題点が明らかになり、国としての点検&修正の必要性がクローズアップされるかも。

★けりをつけたいことは何ですか?

11月22日、太陽は内に向かう「水サインの蠍座」から、上に向かう「火サインの射手座」に移ります。主要なテーマは、「冒険、チャレンジ精神」に変わっていくでしょう。

新月チャートおよびこの期間の主なポイント

次のポイントに注目してみました。

  • 新月に火星が合、天王星がオポジション、海王星がトライン
  • 土星がMCに合、水星とスクエア
  • 土星が蠍座から射手座へ、火星とスクエア
  • 天体の食度数の通過
  • ミッドポイント、天秤座の金星
  • 新月のサビアンは「職務放棄兵士」

① 新月に火星が合、天王星がオポジション、海王星がトライン

蠍座の新月は火星と合、天王星とオポジションで、緊張をはらんでいます。(火星と天王星は、新月の前日である11月12日に正確にオポジションを形成)

蠍座は人間関係への愛着、執着、信念、スタミナ、頑固さなどを示し、火星は行動力、決断力、闘争心などを表しています。新月と火星の合で、エンジン出力がかなり高くなっています。

そこに天王星がオポジションで、突発的な大きなエネルギーにより状況が突然ひっくり返る、あるいは、長い間溜めこんでいた感情を一気に爆発させて、維持してきたものを放り投げる、のかもしれません。

天王星は「反抗」「独立」「個性化」「自由」「解放」などを表し、それらを求めて力が集中することが考えられます。

この鋭いオポジションを、魚座の海王星がソフトアスペクトで調停しています。

夢や理想、創造性、慈悲心、犠牲心などが、争いの緊張を和らげる、あるいは、ものごとが曖昧になったり、実態が見えなくなったりして、収拾がつかなくなることも。

いずれにせよ、海王星には「麻酔」という意味があり、痛みを和らげる代わりに状況が不明瞭になるのかもしれません。

★東京チャートで新月は6ハウスで起こります。日本においては、労働環境、雇用問題、健康や衛生に関するテーマなどについての論争や変化がある可能性。

ちょっとミッドポイント

海王星-天王星-冥王星は、このところ、地と水サインの小三角を形成し、「ものごとの具体化」の土台となっています。

この新月では、ここに太陽・月・火星が加わり、以下のミッドポイントが成立しています。

海王星=天王星/冥王星
海王星=太陽/冥王星
海王星=月/冥王星
海王星=火星/冥王星

まとめると・・・「抜本的改革(冥王星)」のための「突然の変化によるスタート」は、「ビジョン、理想、精神性、創造性、救済、犠牲心(海王星)」がその鍵を握っている・・・という感じでしょうか。

また、海王星・魚座には「境界線の喪失」という意味もあります。

現在、魚座には土星も運行中であり、今後数年間は、ふるくなった境界線をいったん溶かしてあらたに作り直す必要があるのでしょう。

② 魚座の土星がMCに合、水星とスクエア

この新月では、土星が示すことが(日本の)社会、政治のテーマとなるでしょう。

土星は、制限、ルール、責任、権威者、ものごとの実現、あるいは、解決を必要とする困難なできごとなどを示しています。

土星の度数である魚座1度(数え)のサビアンは「公共の市場」。

まずは、あらゆる情報を選別することなく一堂に集め、そこに救済(魚座)のための制限やルールを設定することが求められそう。

水星とのスクエアは、情報の正しさ、信頼性が重要ということでしょうか。

土星と魚座の組合せが示す「境界線のないものに境界線を設ける」という少し厄介な問題がテーマになる可能性もあるでしょう。

③ 火星が蠍座から射手座へ、土星とスクエア

火星は11月24日に蠍座から射手座に移り、26日未明に土星とスクエアを形成します。

火のサインである射手座の0度は、強気を外に押し出します。イメージとしては戦闘準備のためのファンファーレが鳴り響くような感じ。

そして、火星は、射手座に入るとすぐに、魚座0度の土星からのスクエアを受けます。

まるで、勢いよく飛び出した途端、曲がり角に隠れていた土星警官からスピード違反で止められるような感じかもしれません。

サインを移ると同時に、遠い天体からのハードアスペクトを受けると、ショックはより大きいと考えられます。

土星は制限や点検を示しているので、仕切り直し、やり直し、計画の停止、延期など、一旦立ち止まる必要があり、大きなストレスを感じるかもしれません。

ここでは頭を冷やして冷静に対処する必要がありそうです。また、事故にも要注意。

④ 天体の食度数の通過

火星、木星、太陽の食度数の通過をチェックしてみます。

火星は、この一ヶ月間で蠍座21度~射手座13度まで進み、食度数である「蠍座25度、牡牛座27度、射手座5度、双子座8度、射手座12度」に合/オポジションを形成します。

引き続き、火星は、ものごとの対立・緊張を引き起こすかもしれません。

11月24日頃までは、牡牛座-蠍座に関わる、構築/破壊、物質的/心情的な所有への欲望、などに関わるものごとに注目が集まりそう。お金や土地、愛着のある物・人への執着が高まるかも。

また、11月24日以降は、双子座-射手座に関わる、情報収集/拡散、流通、教育、思想、国際性などに関して緊張感が高まるかも。

とくに、11月17日~22日、12月1日~14日頃は要注目。

木星は、12月に牡牛座6度まで戻り、食度数「牡牛座5度」に近づきます。

木星はものごとを拡大し、豊かさや利益を得る可能性を示しています。ですが、善悪に関わらずどんなものも大きく広げる点には注意が必要でしょう。

太陽は、11月18日~20日、28日、12月1日、5日前後に、食度数に関わり、変化のきっかけが生じるかもしれません。

特に、11月17日~22日頃は、太陽と火星が食度数で重なり、要注目。

★まとめると、特に、太陽と火星が食度数で合を形成する11月17日~22日頃、食度数近くの満月である11月27日前後は緊張感が高まりそう。一ヶ月を通して、食度数が刺激されるので注意が必要でしょう。

➄ ミッド・ポイント、天秤座の金星

次の2つのミッド・ポイントに注目してみました。

土星=金星/冥王星(=MC)

  • 愛/お金を失う恐怖
  • 独占欲

AP=金星/海王星

  • 感性、夢
  • 芸術、創造性
  • 誘惑、幻滅

今回の新月図では、金星のメジャーアスペクトは、水星とのセクスタイルのみですが、ミッドポイント表を見ると結構目立っています。

この新月では、天秤座の金星が表す愛情、人間関係、バランス感覚、美的感覚、あるいはお金に関するセンスがとても重要になるのかもしれません。

⑥ 新月のサビアン

蠍座21度(数え)のサビアンは…「職務放棄兵士」

自分の良心あるいは内なる価値観に従い、命令に抵抗して職務を放棄します。それは、組織の規律を乱すことになりますが、兵士はどんな圧力を受けても、自分の偽らざる意思に従います。

社会からこうしなさい、これを期待していると言われ、義務への忠誠心によって、妥協しそれに従うか、それとも、内なる真実や声に耳を傾けて従うことをやめるか・・・難しい選択を迫られるかもしれません。

最終的には、これまで留まってきた、自分の意思にそぐわないものごと、人間関係を止めます。それは、偽らざる自分の本質を貫くことであり、見かけはどうあれ、相手や環境に対しての誠意と言えるのかも。

・・・

では、次に満月を見てみましょう。

双子座の満月

11月27日午後6時16分、双子座5度(数え)での満月です。

満月について

新月は種まき、満月は収穫と言われています。

月は新月で太陽からエネルギーを受け取り、満月に向けてそれを形にする/実現させる。そして、満月から次の新月にかけて月のエネルギーは空っぽになっていく(by松村先生)。

また、呼吸のサイクルで言うと、新月の瞬間から息を吸い込み始め、満ちた頂点である満月の瞬間に呼気に切り替えて新月に向けて吐き出しきる、とも喩えられます。

新月は「新たなる始まり」、満月は「完成と解放」。そのようなイメージで一か月を過ごしてみると、新月~満月の変化と「切り替えポイント」を体感できるでしょう。

満月チャートのポイント

今回の満月では、情報の収集と発信、ネットワーク作り、好奇心、移動(旅行)などがテーマになりそう。

また、双子座は「柔軟宮の風サイン」。状況の変化に柔軟に対応し、自由に忙しく動き回ります

興味の対象が次々と変わり、気まぐれな傾向があるかもしれませんが、「ありのままの事実を知りたい、そして伝えたい!」というこどものような好奇心は、停滞したものごとを展開させ、解決へとつながるのかもしれません。

満月チャートについて、次のポイントに注目してみました。

① 満月は12ハウスで起こる

東京チャートで満月は12-6ハウスで起こり、隠れた領域で何かを始めることに光を当てます。

日本においては、舞台裏、ネットの世界、病院など、表に出ない場所で、新たな動きがありそうです。

② 満月に対して火星がオポジション、土星がスクエア

満月に「火星と土星のスクエア」が重なって、Tスクエアを形成しています。

満月にオポジションの火星は戦う気満々、アクセルを踏み込みますが、魚座の土星に水を差されて、ブレーキがかかっている状態です。

これは、現状に対して「制限」がかかっている、あるいは、大きな「責任」が負担になるのかもしれません。

ですが、柔軟宮のTスクエアなので、臨機応変に、アクセルとブレーキをあの手この手で調整しながら目的を達成していく可能性も秘めているのでしょう。

双子座満月が示す「事実/真実/本質を知って伝える」というジャーナリズム精神に従って、柔軟にタフに突き進みます。

③ 水星と海王星がスクエア

さらに、満月のルーラーである水星は、海王星とスクエアを形成して際立っています。

情報や事実を理想化/美化する可能性。

それらの言葉は人々の心にとても響きますが、行き過ぎると「嘘」になるかもしれません。

水星に関するミッドポイントを見てみましょう。

水星=海王星=天王星/冥王星

・・・他者への共感に満ちた新しいアイデアにより、現状を打破して大きな目標を達成する、という感じでしょうか。

言葉を表す水星に「海王星マジック」がかかっていると言えそう。

④ 金星にノードが合、冥王星がスクエア

金星はサウスノードと合、冥王星とスクエアを形成。

サウスノードが関わると、エネルギーの放出であり、何かを提供する時期になるでしょう。

天秤座の金星を通して、美的感性を表現したり、愛情や思いやりを惜しみなく与えるときかもしれません。

ノードは縁の結び目でもあり、「美」に関わること、人々の関係性が世の中を動かすことが考えられます。

ただし、冥王星とのスクエアは、人間関係を「力」でコントロールする傾向があるかも。

天秤座が示す「交渉・外交」の手腕を活かして、人の流れを動かすチャンスとも言えるでしょう。

➄ ミッド・ポイント

次の2つのミッドポイントに注目してみました。

火星=土星=水星/木星

  • エネルギッシュで効果的な主張
  • 冷静で合理的な判断
  • 争いを避けるために論争から身を引く

コミュニケーションにおいて、熱量と冷静さを両立させる必要があるのでしょう。

金星=ノード=天王星/海王星

  • 特異な感受性、ファンタジー
  • ビジョンを共有する人々との出会い

様々な分野で、人間関係から斬新なインスピレーション・アイデアが得られそう。

④ 満月のサビアン

双子座5度(数え)のサビアンは…「過激な雑誌」

センセーショナルな発信によって、人々をワクワクさせて気分を高揚させます。人々に衝撃を与えるには、常識や制約を打ち破る必要がありますが、双子座では「情報」をツールにします。

人をより楽しませ、より拡散させる情報とは何か、その極限に挑みます。

次の度数である双子座6度(数え)のサビアンは「油田の掘削」。情報を集めるだけでなく、一か八か、自ら情報作りに飛び込むのかもしれません。もしも油田が見つかれば、正真正銘、超特大ニュースとなるのでしょう。

・・・

蠍座と双子座は150度で、少し調整が必要な関係です。

蠍座新月では、深く激しい感情体験を望むかもしれません。自分のテリトリー内にいる人については、その状況を把握し、つねに感情を共有することを求めるかも。全てを知りたいと思うか全く無関心か。全か無か、とても極端な傾向があるでしょう。

双子座満月では、「感情」の共有から「情報」についての共感を求めるかもしれません。興味は外に向かい、自由に行動することを望むでしょう。好奇心を満たしてくれるような、変化のある会話を楽しみます。

★努力を惜しまず伝えたいことは何ですか?

全体の動き ~まとめ~

蠍座新月(11月13日)~射手座新月(12月13日)までの全体の動きをまとめてみました。

月が緊張のアスペクトを形成するときを赤字で、サポート的なアスペクトを形成するときを青字で記入しています。また、その他緊張感のある期間には赤線を引いてあります。

月が出来事や感情の引き金となることについて検証してみてはいかがでしょうか。

・・・

★冥王星は食度数(水瓶座0度)前後にあって、ゼロからの全面的なリノベーションが必要とされる期間となるでしょう。

11月13日、新月(蠍座21度、数え)・・・種まき

・11月14日、太陽-天王星(オポジション)

・11月17日、太陽・火星-海王星(トライン)

11月17日~22頃、火星と太陽が食度数を通過

・11月18日、山羊座の月・冥王星-天王星
・11月18日、太陽・火星-天王星(オポジション)

11月20日、上弦の月(水瓶座28度、数え)・・・発展
・11月20日、水瓶座の月-太陽・火星-天王星

・11月21日、魚座の月・土星-太陽・火星

11月22日、太陽が射手座へ
・11月22日、魚座の月・海王星-太陽・火星

・11月23日~25日、太陽・火星-土星(スクエア)

・11月24日、牡羊座の月・キロン・ノースノード
・11月24日、火星が蠍座から射手座へ

・11月26日、牡牛座の月・天王星
・11月26日、火星-土星(スクエア)

11月27日、満月(双子座5度、数え)・・・収穫
・11月27日、水星-海王星(スクエア)
11月28日頃、太陽が食度数を通過

・11月29日、双子座の月-海王星-水星

・12月1日、水星が射手座から山羊座へ

12月1日~14日頃、火星と太陽が食度数を通過木星が食度数に接近

・12月3日、金星-冥王星(スクエア)

・12月4日、乙女座の月・リリス-土星

12月5日、下弦の月(乙女座13度、数え)・・・成熟・衰退
・12月5日、金星が天秤座から蠍座へ

・12月6日、乙女座の月-海王星-天王星-冥王星(カイト)
・12月6日、金星-土星(トライン)
・12月6日、海王星が順行へ(魚座24度)

・12月8日、天秤座の月・サウスノード
・12月8日、水星-木星(トライン)

・12月10日、蠍座の月・金星-木星(オポジション)

・12月12日、射手座の月・火星

12月13日、新月(射手座21度、数え)・・・種まき

・・・・・

後記:
蠍座新月の前、11月11日の夕方、コンビニやJRでクレジット決済の一時障害がありました。また、先月10月10日~12日にかけては、全銀ネットのシステムトラブルがありました。

それぞれ、水星が蠍座から射手座に、金星が獅子座から乙女座に入った直後に土星とハードアスペクトを形成したタイミングであったことは、とても興味深いな~と思います。

「ミスやトラブルがないことが当たり前」的な世の中ですが、私たちは、いつの間にか便利さに依存してしまっていることを土星は教えてくれているのかもしれません。

コメント

タイトルとURLをコピーしました