2021年6月21日午後12時32分、夏至を迎えます。
次は今回の夏至のホロスコープです。
夏至チャートのポイント
今回の夏至のポイントとして以下をあげてみました。
- 去年の夏至の日の日食とその活性化
- 水サインのグランドトライン
- 固定宮のグランドクロス
- 木星が逆行から留に、水星が順行へ
- 太陽は9ハウス(東京チャート)
以下、各ポイントについて考えてみます。
去年の夏至の日に起きた日食を活性化する
参考までその日食チャートを見てみましょう。(2020年6月21日)
ノース・ノードにタイトに合の、蟹座0度での日食です。(夏至と同日)
『Eclipses』の著者であるCeleste Teal氏によると、【食】で活性化された度数は約3年半のあいだ敏感になっていて、そこを天体が通過するたびに活性化されます。
なので、2023年末ごろまでは「蟹座0度前後が活性化された状態」と言えるでしょう。
そして、「太陽」がその度数に戻ってくるときには、【食】が示した特定のできごとが起こったり、そのコアな問題がクローズアップされることが多い、つまり、
【食】は太陽がその度数に戻ってくることで、記念日ごとにふたたび元気を回復する、とTeal氏は言っています。
去年の今頃を思い出すと、「家」「家族」「家に閉じこもる」「安心・安全」「防衛」などが大きなテーマになり始めたころだと思います。
この夏至では、この一年間の経験により、それらのテーマが見直され、長期的な調整がなされると言えるかもしれません。
水サインのグランドトライン
蟹座は、共同体、感情の共感、絆をつくる、安心の場所など、それらを満たすべく活動的に働きかけます。(共同体の安定のためには、個人の自由や個性は排除されるかもしれません。)
夏至チャートでは、蟹座の金星、蠍座の月、魚座の木星と海王星と、水のサインがそろっていて、心・感情のつながりがとても重要になっています。
魚座の木星は5ハウスから太陽をサポートし、魚座の海王星は6ハウスから課題を投げかけています。
なので、人々は楽しみを通して「心のつながり」を得られるかもしれないけれど、医療、福祉などの社会システムには「不信感」が生まれるかもしれません。
さらに蟹座の金星は山羊座冥王星とオポジションで、とくに社会制度としての受け皿やケアの必要性を強調しているのでしょう。
太陽とゆるくトラインの蠍座の月は、自分にとって重要な人々については、全てを知って把握しておきたいという身内意識を示していますが、その感情面が抑圧からの解放を必要としていることを示しているようです。
固定宮のグランドクロス
蠍座の月ー水瓶座の土星ー牡牛座の天王星ー獅子座の火星、でグランドクロスを形成しています。
土星と天王星のスクエアに火星が加わって、7月初めをピークにTスクエアを形成します。
改革の課題が「実現すべき目標」として鋭く認識され、「火」のサインの獅子座火星で外に向けて熱く表現されます。
それは、蟹座の共同体を重視しながらも、その中でどのようにして「個性」の表現をしていくのかの試みなのでしょう。
そのTスクエアに「蠍座の月」が加わって「固定宮のグランドクロス」となり、月がストレスを受けていますね。
この夏至チャートでは、【蟹座-月】が幾重にも強調されているようです。
「固定宮のグランドクロス」は継続してきたものごとが行き詰まり、極に達したときに「パラダイムシフト」=どんでん返しが起こります。
「利益の追求(経済)」と「人々の当たり前の暮らしを普く維持すること」を両立させ、さらに「個人の表現の欲求(生きがい)を満たす」ような社会を実現するにはどうしたらよいのか?
誰もが当たり前のケアや養育を受けられる「社会のシステム」を作るにはどうしたらよいのか?
パラダイムシフトのきっかけは「水瓶座ー天王星」が示しているのかもしれません。それは「考え方」の転換です。
今までの「偏りに気が付くこと」や「新たな考え方の発見」。それによって停滞したものごとが動き始めて今までとは全く違った世界が展開していくのでしょう。
MCルーラーの月とICルーラーの土星
ここで、月と土星に注目すると・・・
月と土星は緊張のアスペクト(スクエア)をとっていますが、東京チャートで月はMCに、土星はアセンダントにそれぞれトラインを形成しています。
東京(日本)においては、厳しい状況ではあるけれど、組織としての活動は何とか形になることを示しているのでしょう。
木星の留、水星が順行へ
現在、木星はいったん魚座に入ったあと逆行に転じる留(ステーション)であり、その度数が強調されています。
留の度数は魚座3度(数え)で、そのサビアンは「化石化された森」です。
魚座は多様性をすべて受け入れるサインであり、特定のものを選別しません。森には多種多様な動植物や菌類が生息していて、それを後世まで残るようにまるごと保存する様子を示しています。
木星は蟹座太陽とトラインで、誰も忘れ去らることなく気持ちを通わせることが強調されています。
水星が順行へ
6月23日、水星が順行に転じます。
何かあいまいになっていたことが明るみに出たり、検討中であったことに決定が下り発表されたりするかもしれません。
太陽は9ハウス
最後になりますが、東京チャートでは10ハウスのカスプは蟹座で、蟹座の太陽は9ハウスにあります。
9ハウスは、研究、教育、国際関係、宗教、思想、法律、などを表します。
蟹座(家、居場所、母国など)が社会を表す10ハウスにあるのは、母国が周囲から注目を浴びると言えるかもしれません。
そして9ハウス太陽は、国際関係や法律(ルール)が重要になってきます。トラインを形成する木星が5ハウスにあり、イベントやスポーツ、エンタメなどを通して国際関係が活発になると言えるでしょう。
また、蟹座と9ハウスの組合せで、感情の枠組みを拡大して気持ちを通わせる、とか、自分の居場所にいながら他国の人びとや異なる宗教の人と議論する、など考えられますね。
まとめ
去年の夏至・日食から一年、それぞれに色んなできごとがあったのではないでしょうか?
また夏至がめぐってきて、蟹座0度がふたたび強調されています。
会えなかった家族に会うことを期待する。
これまで少なからず抑えてきた「気持ち」を労わり潤いを与える。
社会の隅々にまでケアが行き届き、だれもが安心を得る。
そして、共同体としての社会全体が機能していくために個人としてどのような行動をとるのがよいのか、それぞれが考える。
今は社会のパラダイムシフトへの一歩を踏み出すとき、と言えるのかもしれませんね。
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つぶやき
個人的には、「社会の隅々にまで」というのは、地球上の生きとし生けるもの全てをイメージしています。人間の利益だけを考えていてはいけませんよね。。
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