お金が喜ぶ使い方~気持ちをのせる~

【お金】について、3つの側面から考えてみました。

土星力を育てること

「世の中お金が一番大事や」

昭和一桁生まれの父が、よくこう言っていました。お金があるから幸せ、とは必ずしも言えませんが、安心して暮らすためにはお金は必要です。

父は大変な倹約家でしたが、使うべきときにはしっかり使い、認知症になって私が管理するようになった際にも、老後に必要な分まできちんと整えられていました。

物のない時代に育ってお金に苦労した分、その大切さや使い方を十二分に知っていたのでしょう。

お金の管理には、まずコントロール力=土星力が必要なのだと思います。(ちなみに、父の土星は牡羊ポイントにあり目立っていました。)

約束を守る、借りたものは返す、我慢・選択をして計画を立てるなど、本来ならこどもの頃から生活の中で自然に身に付ける「自分をコントロールする力」ですね。

土星力が育っていないと

ですが、土星力って意外と育っていない場合が多い気がします。

お金は不思議なもので、もし土星不全の人が一億円を手にしたら、それは泡のように消えていきます

仕事であっても、人から集めたお金の運用が危うくなると、何とかごまかして責任から逃れようとします

大切なお金を「喪失する」「喪失させる」ような痛い体験を通して、ようやく学ぶのでしょう。

もし、お金の流れを管理できているという実感があるのならば、土星力の重要な一面が健全に育っているということだと思います。それは人間関係における信頼感につながっているでしょう。

ホロスコープからは、その人がどのような場面で土星力を育ててきたか、もしくは育てる必要があるか、という傾向がわかります。 

金星~お金と愛情と自己価値~

西洋占星術でお金に関連するのは、主に【牡牛座】【金星】、そして収入を示す【2ハウス】ですね。2ハウスは【自己価値】、金星は【愛情】も表します。

「お金」と「愛情」の関係について

自分の母親と確執のある友人たちから、母から孫(自分と姉妹のこどもたち)へのお祝金にいつも差があって辛い、という話をよく聞きます。

当の母親はその差について無関心であることも多いのですが(つまり、わざとではない)、娘にとっては、お金は愛情のバロメーターにも感じられて、その差別は心に刺さるのです。

また、心に寂しさがあるときに買い物に依存してしまうのは、自分のために「お金」を使うことで「愛情」の代替品を得ようとしているのかもしれません。

昔から、ご祝儀、お香典、お年玉、お礼など、お金は相手を大切に思う気持ちを表す手段でした。その影響をよく考えて丁寧に扱う必要があるのですね。

「北の国から」という番組で、五郎(田中邦衛)が息子である純の門出のために準備した「泥のついた一万円札」には泣けますね(年齢が分かりますが・・・)。

「お金」と「自己価値」の関係について

最近は出産後も働き続ける方が多いですが、私の世代は子育てがひと段落した頃に再就職するケースが多かったです。

その際、よく「(時給が安いのは)資格がないから仕方ないね」というセリフ(考え方)で、自分たちを納得させていました。

私事ですが、、、初めてセッションをするとき、「料金を設定する」ことは「自分の価値をお金に換算して提供する」ことであり、大きな不安が伴う勇気のいる作業でありました。

「自己価値」は自分が自分につけた価値です。そして、周囲の人はその価値にしたがってその人を扱います。

自分でつけた価値ということは、自在に変えられるということです。

ですから収入を増やす第一歩は、自分で価値を付けていることに気が付くことでしょうか。それは順当ですか?不当に小さい枠をはめていませんか?

チャートからは、その人の【お金=愛情】や【自己価値の傾向】について知ることができます。

個人を離れて考えてみる

たとえば、開発途上の国が歯ブラシ工場を作る際の支援を考えてみます(妙な例ですが…)。

① 1,000万円で最新の設備を導入して、すぐに製造にとりかかれるようにする。

② ノウハウの指導と100万円の援助金を提供する。

どちらの支援を選びますか?

・・・

①の場合、すぐに歯ブラシを製造できるけれど、さらなる発展は望めないかもしれません。

②の場合、中古の機械や部品を使って自分たちで創意工夫する必要があり、時間はかかるけれども持続発展の可能性を感じます。

何よりも、そこに関わる人々の喜びや達成感があるでしょう。

真の支援とは何か、お金の価値を最も引き出すにはどうしたらよいか、と考えてみることは意義深いなと思います。

日々できること

日常生活においては、「お金のより有効な使い方」「お金が喜ぶ使い方」を意識してみると、新しい方法を思いつくかもしれません。

「クラウド・ファンディング」などもその例でしょう。関わった人々がそれぞれに喜びを感じます。

離婚した友人は「こどもたちに唯一残せる財産は教育だけ」と言っていて、はっとさせられました。形はないけれど、こどもに残せる最良・最大の遺産かもしれません。

また、日本の教育奨学金は大半が返済する必要がありますが、海外の場合は殆ど返済しなくて良いという話を聞いたことがあります。それらの国々では、いかに教育を大切に考えているかがわかりますね

自分にとって何が大切で、何に喜びを感じるのか。

お金の価値を最大限に生かすシンプルな秘訣は、そこに丁寧に気持ちをのせることかもしれません。

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