先日の野球日本シリーズは盛り上がりましたね~。対戦カードは昨年と同じオリックスvsヤクルト。今年はオリックスが昨年の雪辱を果たして優勝しました。
前回オリックスが日本一に輝いたのは26年前(1996年)とのこと。当時の天体配置を振り返りつつ、おもに木星トランジットの影響とその背景について考えてみました。
オリックス優勝と天体のトランジット
27年前(1995年)、オリックスは阪神淡路大震災で被災した地元を元気づけるべく、チーム一丸となってリーグ優勝しましたが、惜しくも日本シリーズでヤクルトに敗れました。
そのリベンジで、翌年(1996年)巨人に勝利して日本一に輝いています。(1996年の優勝決定時の動画が公開されていました。跳びはねて喜ぶイチロー選手がかわいい ^^)
今年はその年以来の優勝だったのですね~。
偶然にも、現在のオリックス中嶋監督とヤクルトの高津臣吾監督は、1995・1996年当時もそれぞれオリックスとヤクルトで選手として日本一を経験しています。(そして同学年です。)
名監督と言われた、当時の仰木彬監督(オリックス)と野村克也監督(ヤクルト)のDNAを、両監督ともしっかりと受け継いでいることはほぼ間違いないでしょう。(そして、仰木監督と野村監督も同学年でした。)
約30年ごしのドラマですね!
今回はトランジットとシナストリーに焦点を当てて、天体が示す象徴が人生においてどのように表れているか考えてみたいと思います。
中嶋聡 監督のホロスコープ
まずは、オリックスの現・中嶋聡監督のホロスコープを見てみました。
1969年3月27日生まれ。出生データはWikipediaより。出生時間はお昼の12時と仮定しました。
*点線で囲った火星は、オーブを狭くとるとノーアスペクトとも考えられる
チャートの主なポイントをあげてみました。
- 牡羊座の太陽・ノースノードと木星・天王星がオポジション
- 蟹座の月
- 牡羊座の金星と土星がコンジャンクション
- 魚座の水星と冥王星がオポジション
これらのポイントから推測できる傾向をあげてみました。
・ターゲットに向かって幸運を信じてポジティブに突き進むリーダーシップと、ケアや育成を重んじる繊細な感情。
・インスピレーションやイメージ力に富んだ徹底的な思考と、臨機応変で自由な戦略・行動と強い主張。
・牡羊座金星と土星の合は、努力して戦いに勝つという野心と、その喜びや楽しさを常にセーブしようとする自制心の両面を表しているかも。(逆行天体の多さと共鳴?)
・牡羊ポイントのノード軸と木星・天王星は、多くの人と関わる、有名になる、人と人を結ぶラッキーパーソンと言えそう。
おそらく、監督として必要なリーダーシップと育成力、決断力と繊細さ、アクセルとブレーキといった相反する要素が統合されているのでは、と想像します。
ミッド・ポイント
気になるミッドポイントを一つ選んでみました。
金星=海王星/冥王星
土星=海王星/冥王星
海王星と冥王星の組合せは、”超自然的”という象意があり、イリュージョニストやメンタリストのチャートによく見られるようです。監督としての采配に”魔法的な”力が加わるのかもしれません?!
ちなみに、監督が生まれた年(1969年)の7月にはアポロ11号が人類初の月面着陸に成功しています。そのイベントチャートは、監督のチャートと同様に、牡羊ポイントにある木星と天王星がノード近くで合。人々に夢やワクワク感をもたらす超ポジティブなできごとだったのでしょう。
2022年日本シリーズ優勝時のトランジット
内円は中嶋監督の出生図、外円は日本一が決定した時(2022年10月30日午後9時45分、東京)のトランジット図。
まず最初に目につくのは、トランジット木星が太陽とノードの上を行ったり来たりしている点です。
一般的に、木星が出生の太陽に重なるのは「報酬のとき」と言われていますが、オポジション側には木星と天王星もあって、「思いがけない幸運」が強調されていそう。
トランジット冥王星は金星・土星とのスクエアから離れつつあり、ここ数年間の困難と努力が推測できます。
そして、トランジット海王星が、水星と冥王星のオポジションの上を行ったり来たりしています。海王星は幻惑や期待外れなどの意味もありますが、夢のような喜びを示すことも多いです。
木星と海王星が「夢のような報酬」を運んできたとも言えそう。
1996年の日本シリーズ優勝
ここで、オリックスが前回日本一になった時のトランジットを見てみましょう。
1996年の日本シリーズでオリックスが優勝したときのトランジット
次の二重円は、内円が中嶋選手(当時)、外円が日本シリーズ最終日(1996年10月24日)のトランジットです。
トランジット土星は、牡羊座7度まで進んだ後逆行して、出生図の太陽・ノードと木星・天王星のオポジションの上を通過中。
また、ノードのハーフリターンであり、土星回帰に入りつつあります。
そして、トランジット海王星が出生図の金星・土星にスクエア。
おそらく、努力が報われ日本一に輝いた喜びとともに、さらなる野心が深く強く刻まれたのではと推測します。
その26年後、オリックスの監督(一軍)に就任して2年目に、トランジット木星が出生の太陽の上を通過するときに、今度は「監督として」日本一になりました。
土星の「目標」「努力」「忍耐」に対して木星が「報酬」「幸運」をもたらすという、土星&木星の26年ごしのコンビネーションのように感じられます。。
仰木監督とのシナストリーとトランジット
さらに、当時の優勝監督であった仰木彬監督のチャートを重ねてみます。(データはWikipediaより。)
内円が中嶋選手(当時)、中円が仰木監督(当時)、外円が日本シリーズ最終日のトランジットです。
主なシナストリーに注目すると
- 中嶋選手の太陽などに、仰木監督の火星がオポジション(または合)
- 中嶋選手の金星・土星に、仰木監督の天王星が合、冥王星・ノードがスクエア
- (上のチャートには記入無し)中嶋選手の火星と仰木監督の金星・土星・海王星でグランドクロス
特にスポーツを通した関係には、太陽、火星、土星などが絡むシナストリーは必須だと思いますが、金星が関わることも多いようです。
金星が示す「人間関係の楽しさ」は、仕事でも厳しい練習においても重要なのでしょう。
二重円へのトランジット
トランジット土星、海王星、ノードが、お二人ともにヒットしていますね。
仰木監督の場合は、もともと出生図に冥王星とノードの合があり(大きな組織との関わり、有名になるなど)、そこにトランジット海王星が魔法の粉をかけたのかもしれません?!
実力だけでなく運や縁が必要な場合には、海王星やノードが関わることが多いような気がします。
食の影響
さらに、1996年日本シリーズ前の日食・月食についてチェックしたら、優勝直前の月食が牡羊座4度で起きていました。
1996年9月27日の牡羊座4度での月食は、中嶋選手の太陽(牡羊座6度)の上で起こりました。そして、月食にはトランジット土星(牡羊座3度)がピッタリ合でした。
そして偶然とも言えますが、、、その一か月後に、月がふたたび牡羊座4度に戻ってきたときに、優勝が決定しています。(上のチャート参照)
中嶋選手の「太陽とノースノード」の上で起きた、「土星をともなうサウスノードでの月食」は、古い感情的なパターンや、当たり前にあったものを手放すというプロセスを通して、自分が行くべき方向(ノースノード)へと導かれたことを示しているかもしれません。
それは心情的に困難なときであったとしても、非常に重要な変化の始まりだったのではと推測します。
それから26年後、同じオリックスでの、監督としての優勝は感無量であっただろうと想像するだけで感動です(笑)。
ヤクルトの故野村監督と現高津監督
ここで、故野村監督とその薫陶を受けたであろう、ヤクルトの高津臣吾 現監督の二重円を見てみましょう。
*青の実線で囲ってある天体はノーアスペクト、点線は「ほぼ」ノーアスペクトと考えられる
- 野村監督のカイト(水のグランドトラインと、その一角のオポジション)の蟹座太陽に対して、高津監督の金星がオポジション、火星がスクエア
- 野村監督の火星に対して、高津監督の火星が合、土星がオポジション、金星がスクエア、など
やはり、特に太陽、火星、土星、そして金星関連のアスペクトが見られますね。
火星の合は「二本のろうそく」なのだそうです。実際に実験してみたことがあるのですが(笑)、火のついたろうそくを二本合わせると、確かに大きな炎になりました。
水のグランドトライン、蟹座の太陽の野村監督に対して、射手座の太陽で、牡羊座の土星と天秤座の火星を火星にぶつけてくれる高津選手(当時)は、士気を上げてくれる頼もしい存在だったのかもしれません。
ID野球
また、野村監督と言えば、データを取り入れて指導する「ID野球」というワードが思い浮かびますね。
野村監督の水星はホームサインである双子座にあってノーアスペクト、
冥王星=水星/金星
というミッドポイントを形成しています。
情報量の豊富さ、創造的なコミュニケーション力、説得力などを示していそう。
試合の後、ボヤキながら取材に応じていたサービス精神が思い出されますね~。
監督の火星や土星のディグニティと適材適所
さて、火星や土星は、アスリート、特に監督にとって重要だと思いますが、そのディグニティに特徴があるように思います。
今回とりあげた4人の監督の火星と土星のサインを見てみましょう。
- 中嶋監督・・・火星(射手座)、土星(牡羊座)
- 仰木監督・・・火星(天秤座)、土星(魚座)
- 高津監督・・・火星(天秤座)、土星(牡羊座)
- 野村監督・・・火星(天秤座)、土星(魚座)
まあ、同級生なので同じサインになる確率は高いのですが、、、
それらのディグニティを見てみると、火星は天秤座で「デトリメント」、土星は牡羊座で「フォール」であり、ディグニティが低いということになります。
ですが、どの方も監督として立派にチームを優勝に導いていますよね。
おそらく、一般的にディグニティが低いというのは、適材適所ということだと思います。
例えば、戦いの中で相手との調和を保つ(天秤座の火星)とか、闘争心を戦略的にコントロールする(牡羊座の土星)などは、監督として非常に重要で必要な要素ですね。
ある意味、相容れない要素の統合と言えるかもしれません。
なので、もしディグニティが低くてもガッカリ?!する必要はなく、適所を選んで努力すれば、より一層輝くということなのでしょう。
*監督の火星については、よろしければこちらの記事もご参照ください。(箱根駅伝と監督の火星、箱根駅伝監督の火星とディグニティについて)
おまけ・・その他のトランジット木星の影響
最近、グループ(ジャニーズ)からの脱退・独立が相次いで話題になっていますね。11月8日の、天王星食をともなう皆既月食も大きく関与しているかもしれません。
独立した(or予定の)方々のホロスコープを見ていたら、牡羊座(あるいは天秤座)の最初、または魚座(柔軟宮)の23度前後に天体があるケースが目立ちました。
- 滝沢秀明さん・・・太陽(牡羊座8度)、火星(天秤座11度)、水星(魚座24度)
- 平野紫耀さん・・・土星(牡羊座3度)、火星(天秤座5度)、サウスノード(牡羊座1度)
- 神宮寺勇太さん・・・土星(牡羊座15度)、金星・火星(射手座23・22度)
- 岸優太さん・・・太陽(天秤座5度)
現在魚座と牡羊座を行ったり来たりしているトランジット木星、そして魚座の海王星が影響しているのでしょうか。新たなスタート&インスピレーションですね。
また、トランジット木星と、出生の太陽や土星との組合せは、「拡大」や「報酬」とともに「区切り」を示す場合があるのかもしれません。
ちなみに、滝沢氏は1995年にジャニーズに入所していますが、今回退所を発表したキンプリ(King&Prince)の3人は、1995~1997年に生まれていて、なにか大きな流れを感じました。
そして、ここでもなぜか、天秤座の火星と牡羊座の土星が頻出していますね~。
滝沢氏は天秤座の火星ですが、”人と接する時の究極の形を「決して怒らない姿勢」としており(中略)感情的になった時点で負け・ほえたら負けと説いて”いたそうです。(Wikipediaより)
天秤座の火星らしいですね!
・・・・・
以上、野球の話題について書き始めたのですが、ジャニーズの話になってしまいました(^^;)
最近の傾向としては、自分が本当にやりたいことに正直になってアクションを起こす、自立する、そのための勇気と決断力が大切なのかもしれません。
最後までお読みいただきありがとうございます!
参考記事:
箱根駅伝と監督の火星
箱根駅伝監督の火星とディグニティについて
日食・月食と実例 2021年冬~ヤクルトの日本一など~
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