2023年の星模様②~天体の会合サイクル~

2023年の天体配置について、天体の「会合サイクル」に注目してみました。

HansによるPixabayからの画像

天体の会合サイクルについて

月の満ち欠けと同様に、会合サイクルには、二つの天体が形成するアスペクトによってフェーズ(位相、段階)があります。

会合のフェーズ

二つの天体は、12サインを進む速度が異なるため、

コンジャンクション
スクエア(ワクシング)
オポジション
スクエア(ウェイニング)
コンジャンクション …

とアスペクトを形成していきます。

それらは、

新月(種まき)→上弦の月(成長)→満月(成熟)→下弦の月(終焉)→新月(種まき)…

のサイクルに例えることができます。

そして、

  • 新月から満月へと光が増していく段階は「ワクシング・フェーズ」
  • 満月から新月へと光が減じていく段階は「ウェイニング・フェーズ」

となります。

各フェーズの中で、重要なカギとなるのはコンジャンクションで、二つの天体のテーマに関連した原理や経験領域が、互いに統合し協力する道を見出し始めます。

そして、ワクシング・フェーズでは、天体の原理をより創造的に応用することが可能になり、

ウェイニング・フェーズでは、オポジションからしばらくすると創造性は次第に失われ、代わりに経験による成功の維持や、対立を解決する知恵や能力が表立ちます

最後には、そのサイクルでの原理は時代遅れとなり、新たなサイクルが始まります。

遠い天体同士の会合サイクルがもたらす変化は、長い時間をかけて咀嚼され、やがて普通の感覚として定着していきます。

それらの変化は、ときに、想定外の大きな苦難や犠牲を伴うけれど、長い目で見ると人間や社会にとって必要不可欠と言えるのでしょう。

土星が関わる会合について

会合の組合せの中で、土星とのペアが注目されるのは、土星が社会の枠組みの構築に深く関わっているからと言えそう。

土星の具現化

土星は、ものごとを具体的、実質的、明白にします。

そして、天王星・海王星・冥王星が示す抽象的なものごとを、日常的な現実領域へと落とし込みます。

なので、人間活動や世界の状況を知るためには、土星と遠い天体との会合サイクルに注目して、そのフェーズ、成長と衰退の傾向などを考えることは有意義でしょう。

木星と土星の会合

木星と土星の会合(グレート・コンジャンクション)は時代の特徴を表すとして、特に注目されていますね。

以前、こどもの夏休みの宿題で、太陽系の惑星の縮尺模型を作ったことがありますが、木星と土星の大きさに驚きました。木星・土星が時代の枠組みを作るということを、見た目で納得。

木星と土星の会合サイクルはおよそ20年。

そして、合となるサインのエレメントは、およそ200年毎に、「火」→「土」→「風」→「水」と変わっていき、約800年後に元のエレメントに戻ります。

前回、「風」サインでの木星と土星のコンジャンクションは、1186年に天秤座で「風の前触れ」、1226年に水瓶座で起こり、そのころ、大憲章「マグナ・カルタ」が作成されイギリス憲法の土台となりました。

コンジャンクションによって、木星と土星のテーマが「互いに統合し協力する道を見出し始めた」ことになります。

それは、許容(木星)と制限(土星)のすり合わせ、道徳(木星)に沿ったルールの構築(土星)、と言えるのかも。

マグナ・カルタは、「法の支配」、「議会尊重」、「宗教の自由」など、王の権限を制限し教会や市民の自由を定めるなど、今日の民主主義、自由主義の原点とされています。

直近では、2020年12月に木星と土星のコンジャンクションがありましたが、現在はどのような「道」を見出しつつあるのでしょうか??

木星・土星と自律神経?

木星と土星のキーワードは、ある意味、相反する要素を示しています。

木星-土星

  • 拡大-縮小
  • 包容力-制限
  • 受容性-境界線、排除
  • 信念-現実的検証
  • 外交的・おおざっぱ・陽気-真面目・思慮深さ・孤独
  • 真理・道徳-具体的なルール・規律

…こんな感じでしょうか。

個人的には、木星と土星は、地球の自律神経(副交感神経と交感神経)の代表?と思っています。

交感神経でギュっと緊張し、副交感神経でゆるむ。

世のなかが停滞したり戦争が起こったりするのは、人間でいうところの自律神経の乱れと言えるのでは?世の中も生き物である?

2020年、木星と土星が合を形成する頃から、自律神経のバランスを崩す人が多かったのは、コロナ禍はもちろんですが、占星術的に言うと、木星と土星のバランス調整、リセットなのでは?と感じていました。

人間にとっても、地球・社会にとっても「自律神経のバランス」はとても大切ですね。それが全てと言っても過言ではないのかも。。。

木星・土星の中庸の道

占星術師であるレイモンド・メリマン氏は、「木星土星コンジャンクションのあとで社会を前進させるのは、中庸の道である」と述べていてます。

この言葉は、「自律神経のバランスの重要性」と重なり、とても印象的でした。

木星と土星の原理が対立していると、人々の良心や希望、善の意識と、社会の規律(制限、罰)のあいだに歪みが生まれ、大きな怒りや絶望、無気力を生むのでしょう。

中庸の道を、変化を受け入れつつ忍耐強く進む。一番ちょうどよい落としどころを時間をかけて見つけていく。

現在は、時代のニーズに合った新たな法を世の中に生み出す重要なときなのですね。

現在はどのフェーズにあるのか

会合周期と現在のフェーズを列記してみました。

  • 海王星・冥王星(約492年)…1891年~1892年に合、現在ワクシング
  • 天王星・海王星(約171年)…1993年に合、現在ワクシング
  • 天王星・冥王星(約112~142年)…1965~1966年に合、現在ワクシング
  • 土星・天王星(約45年)…1988年に合、現在ウェイニング
  • 土星・海王星(約36年)…1989年に合、現在ウェイニング
  • 土星・冥王星(約32~37年)…2020年1月に合、現在ワクシング
  • 木星・土星(約20年)…2020年12月に合、現在ワクシング
  • 木星・天王星(約14年)…2010~2011年に合、現在ウェイニング
  • 木星・海王星(約13年)…2022年4月に合、現在ワクシング
  • 木星・冥王星(約12年)…2020年に合、現在ワクシング

2020年には、「土星・冥王星」、「木星・土星」、「木星・冥王星」のペアがそれぞれ合を形成して、ワクシング・フェーズへと移りました。

また、2022年には、「木星・海王星」も合を形成して、ワクシング・フェーズへと移りました。

そして、このあと、以下のペアがフェーズを移行します。

  • 木星・天王星は、2024年4月に合(牡牛座21度)、ワクシングへ
  • 土星・海王星は、2026年2月に合(牡羊座0度)、ワクシングへ
  • 木星・海王星は、2028年9月にオポジション(天秤-牡羊座7度)、ウェイニングへ
  • 木星・土星は、2029~2031年にオポジション(蠍-牡牛座18,25度、射手-双子座6度)、ウェイニングへ
  • 土星・天王星は、2032年に合(双子座28度)、ワクシングへ
  • 土星・冥王星は、2035~2036年にオポジション(獅子-水瓶座17,18,20度)、ウェイニングへ

現在は殆どがワクシング・フェーズにあり、今後も数年間は続きます。

つまり、殆どのペアが「光が満ちて行く」段階にあり、多彩な創造性により、馴染みのない新たなもの(歓迎し難いものも含めて)が世の中に次々と生み出されるのでしょう。

そして、2026年2月以降は、「土星とのペア」のフェーズ移行が続きます。

なので、遠い天体の象徴を、現実の様々な領域において、土星が明白に具体化していくことが考えられます。

天体の会合サイクルと最近のニュース

ちょっと世間話的な内容になりますが、、、

最近の詐欺事件から、天体の会合サイクルとイベントについて考えてみました。

木星と海王星の会合

まずは、最近の木星と海王星の合についてリストアップします。

  • 1984年1月20日…山羊座0度
  • 1997年1月9日…山羊座27度
  • 2009年5月28日、7月10日、12月21日…水瓶座24~26度
  • 2022年4月12日…魚座23度

現在は、木星と海王星サイクルの、ワクシング(満ちていく)フェーズになります。

で、このところの特殊詐欺や投資詐欺事件に関わるとされる人物は、1984年生まれがとても多いようですが、上記のリストを見ると、コンジャンクション直後のワクシング・フェーズで生まれていることになります。

つまり、1984年生まれの人にとって、現在は、生まれたときと同じ木星・海王星の会合フェーズにあるということ。

昨年2022年4月に、山口県で地域の給付金の誤送金とその後の使い込みがありましたが、その当事者はおそらく1997年半ば~1998年半ば生まれとのこと。

やはり木星・海王星の合直後のワクシングフェーズに生まれ、2022年4月、同フェーズでそのような経緯となりました。

ちょっとしたミスや出来心?から、大波に流されるようにものごとが巨大に膨らんでいったという印象があります。

木星と海王星はどちらも受容性の天体で、ものごとの良し悪しに拘わらず、緩み、解放され、広がり続ける感じがあります。

なので、木星・海王星が重なると、その一つの表現として、膨張したバブル・虚飾がはじけて現実があらわになっていくのでしょう。あるいは、夢を見る、夢から覚める。

多かれ少なかれ、天体のサイクルの中で、個人も天体の象徴を体現していると言えます。。

(注!:天体の表現は無限にあり、ここで取り上げたのは一つの表現に過ぎないことを念のため書いておきます。)

余談ですが、、

1984年1月(木星と海王星が山羊座0度で合)の頃、なにがあったのか調べてみたら、1月~3月にかけて、マスコミによる「ロス疑惑報道」があり、その後過熱していきました。

当時の様子は私もよく覚えています。まさに「疑惑が暴かれる」という感じでした。。

(当事者である三浦氏のチャートでは、獅子座で土星と冥王星が合を形成していて、三浦氏の場合は土星と冥王星の会合サイクルが深く関与しているかもしれません。)

追記: 元YouTuberのガーシー議員が、国会登院を拒否して問題になっていますが、ガーシー氏は1971年10月6日生まれ(Wikipediaより)。

木星と海王星は、1971年2月、5月、9月に射手座0度~2度で合を形成していて、ガーシー氏のチャートでも木星と海王星は合です。(射手座で大風呂敷の傾向?)

やはり、昨年から今年にかけて、暴露系YouTubeや議員活動など、何かと話題になっていますね。

土星と海王星の会合

次に、直近の土星と海王星の合に注目してみると、

  • 1952年11月、1953年5月、7月…天秤座21~22度
  • 1989年3月、6月、11月…山羊座10~11度

となります。

これらの日付は、

  • プーチン氏の生年月日…1952年10月7日
  • 習近平氏の生年月日…1953年6月15日

そして、

  • 天安門事件…1989年6月4日
  • ベルリンの壁崩壊…1989年11月9日

を関連付けることができそうです。

つまり、二人とも、土星と海王星の合のときに生まれ、その次の土星と海王星の合のときに、それぞれその後の方向性に深く関わる体験をしたと言えそう。

いとも簡単に大国が崩壊すること、それを防ぐには強い力で反抗の動きを鎮圧する必要があること、が刻み込まれたのかも。

そして、次の土星と海王星の合は、2026年2月21日、牡羊座0度で起こります。

土星と海王星の組合せは、形の崩壊、混沌から形を造る、夢の実現などを示し、牡羊座0度は、12サインの新たなサイクルへの切り換えポイントであり、魚座の海の中から新たな生命が誕生することを示しています。

お二人にとって、二回めとなる土星と海王星合のフェーズは、少なくとも何らかの混乱は必至なのでは。。

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以上、最後までお読みいただきありがとうございました!

参考記事:2023年(1月~12月)の星模様

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