早いもので6月21日には夏至を迎えます。蒸し暑くなる前にしっかりと体調を整えたいですね。食事、睡眠、運動が結局は大切なのだと実感しています。。
2025年6月21日の夏至図、そして5月27日~6月25日までの星模様です。長文です~(^^;)

夏至図
夏至図(2025年6月21日午前11時42分、東京)のチャートです。

夏至図とは、太陽が蟹座に入った瞬間のチャートで、次の秋分(9月23日)までの約3か月間を示しています。
仮に、春分を新月とすると、夏至は上弦の月、秋分は満月、冬至は下弦の月に例えられます。
満月に向かって満ちていく夏至は、成長の勢いが最も盛んになるポイントと言えます。
つまり、夏至図は「伸び盛りの夏」から「実り・完成の秋」までの様子を表しています。
今年の夏至図からは、どのような「成長のピーク」が見えてくるでしょうか。
夏至図のポイント
主なポイントをあげてみました。
- 太陽はMC・木星と合、DC・土星・海王星とスクエア
- 2つの小三角(サインの初期度数)
- 太陽・木星、火星、月が小三角
- 土星・海王星、天王星、冥王星が小三角
- 2つの小三角が形成するその他のアスペクト
- 火星と天王星、月と冥王星がスクエア
- 火星、冥王星のクインカンクスと2つのYod
とてもピントの合った配置ですね。
① 太陽はMC・木星と合、DC・土星・海王星とスクエア
一昨年頃の春分図より、四季図において太陽と海王星がハードアスペクトを形成し、海王星が象徴することが社会において強調されています。
今回の夏至図では、木星と土星がそこに加わり、
太陽と木星、海王星と土星の合がスクエアを形成し、さらに、それぞれMCとディセンダントにのっています。
(さらに付け加えると、MC、DCともに、柔軟宮の29度で牡羊ポイントにあります。)
この点だけでも、世界にとって、特に日本にとって、かなり重要な夏至図であると考えられます。
土星と海王星の合
まず注目なのは、土星と海王星が、牡羊座の初期度数でオーブ1度以内で合を形成していることです。(2026年2月に牡羊座0度で正確に合を形成。)
土星はこの世の現実的な枠組み、境界線、ルール、常識、権威、あるいは「形あるもの」を、
海王星はビジョン、理想、夢、イメージ、見せかけ、幻想、嘘、あるいは「形のないもの」を示しています。
なので、土星と海王星の合は、
- 夢やビジョンの具体化
- 理想と現実のギャップをうめる
- 秩序の混乱と再構築
- 嘘と事実の混在
- 精神性と物質性の対立と融合
などの傾向が考えられます。
土(土星)と水(海王星)が合わさるとどんな現象が起こるのか?
土がいったん溶かされて、新たに形を作る必要があるのかもしれません。
清濁併せ呑む(受け入れる)ことを学ぶ必要があるのかもしれません。
あるいは、当たり前のものを失い、その代わりにプライスレスな何かを得るのかもしれません。そのことに気付くことが重要なのでしょう。
さらに、牡羊座初期度数での合は混沌からの新たなスタートを示しています。
東京チャートでは、MCとACはともに柔軟宮の29度で、誕生前の極まった状況を強く示しています。
土星・海王星に太陽・木星がスクエアを形成
牡羊座の土星・海王星に、勢いのある夏至の太陽と蟹座木星がスクエアを形成。
お互いに課題をつきつけてダメ出しをしつつも、強力なエネルギーが流れ込んで何かが生まれそうな感じです。
スクエアを形成するこれらの天体は、下記の「2つの小三角」の頂点でもあり、とても明確なメッセージを示しています。
火(牡羊座)と水(蟹座)は、共に「主観」を示していて、私の情熱はどこにあるのか、私はどう感じるのか、が問われるのかもしれません。
東京チャートでは・・・
MCの太陽はまさに、国家元首、政府、与党、リーダーなどを表し、木星はリーダーが強い信念を押し出します。
そして、ディセンダントは、外交、和平交渉、相手国などを表し、土星と海王星の合は対外関係における混沌からの新たなスタートを示しているのでしょう。
木星と土星のスクエアは一つの節目であり、何らかの責任を引き受けて、一旦、現実的なけじめをつけたり切り替え点となることを示しています。
夏至からの3ヶ月間は、日本にとって新たな方向性が生まれる重要な期間と言えるでしょう。
ただし、土星と海王星は、今後逆行して魚座に戻るので、引き続き混沌とした状態は続きそう。
★その他、マンディーン占星術では、木星は金融、法、高等教育、土星は農業、不動産、地下資源、高齢者や死亡率の問題、そして、海王星は石油、薬物、詐欺、扇動、スピリチュアリズムなどを表すそうで、
やはり、お米など農産物の価格問題、詐欺や誹謗中傷、薬物に関わる法の整備などが注目されそう。
② 2つの小三角(サインの初期度数)
水星と金星以外の8つの天体で、2種類の小三角が形成されています。
太陽・木星、月、火星が小三角
太陽・木星(蟹座)、月(牡牛座)、火星(乙女座)が「土と水」の小三角を形成。
物質性を表し、構築力、持続力、安定感とともに推進力もある組合せです。
夏至の成長力が、計画を実行にうつし、ものごとを実現していくことに活用されます。
乙女座火星と牡牛座月の組合せは、まかせて安心、抜群のお仕事能力という感じです。
土星・海王星、天王星、冥王星が小三角
土星・海王星(牡羊座)、天王星(牡牛座)、冥王星(水瓶座)が「火と風(と土)」の小三角を形成。
土星以遠の4天体で形成された小三角で、時代の流れを大きく動かす配置です。
土星・海王星はビジョンの実現、天王星は革新、冥王星は破壊と再生を表します。
理想のイメージを実現するために、破壊し、改革し、生まれ変わります。
また、「火と風」サインは精神性を表し、情報、人々の考え方、価値観や倫理観などが塗り替えられていくのでしょう。
世の中の常識も180度転換するのかもしれません。
これらの「火と風」の熱量が、「土と水」のしくみ作りを突き動かしていきます。
★天王星が双子座に入ると、この情報における変革はさらに加速すると考えられます。
③ 2つの小三角が形成するその他のアスペクト
上記2つの小三角は、サインの0度~3度の天体で構成されています。(天王星以外)
なので、この2つの小三角はいくつかのアスペクトパターンを伴っています。
火星と天王星、月と冥王星がスクエア
その一つは、火星と天王星、月と冥王星のスクエアです。
緻密な戦略と確実な実行力(乙女座火星)により改革(天王星)をおしすすめる。
また、物の価値や豊かさとは何か(牡牛座月)ということについて、考え方やあり方をいったん破壊して再構築(冥王星)する。
このような意味が加わるのかもしれません。
火星、冥王星のクインカンクスと2つのYod
太陽・木星と火星のセクスタイルは、冥王星を頂点とするYodを形成。
土星・海王星のセクスタイルは、火星を頂点とするYodを形成。
2つのYodは、頂点である火星と冥王星のクインカンクスを共有しています。
Yodの作用は、頂点の天体が示すものごとに限定されると言われています。
なので、2つのYodを構成する天体のエネルギーは、火星と冥王星の作用にのみ活用されるのかもしれません?
強力なエネルギーは、火星・冥王星という「やる気・着火スイッチ」に鋭く一点集中する感じでしょうか。
緻密な戦略による破壊と再生?
天王星について
Yodを形成する天体の中で、天王星はサインの終わり(29度)にあります。
それ以外の天体が初期度数にあり、はじまりの意味が強調されているのに対して、牡牛座終わりの天王星は牡牛座に関連するものごとの総決算、大放出と言えます。
牡牛座が示すお金(懐事情)、食べ物、自然、大地、からだ、五感、芸術などに関する改革や革新について、その成果と残された課題が一気にあらわれるでしょう。
また、天王星が牡牛座を運行した数年間で、テクノロジー(天王星)の実用化(牡牛座)が一気に進んだことをあらためて実感するでしょう。
ただし、天王星は7月に一旦双子座に入り、その後逆行して再び牡牛座に戻ります。
④ ミッドポイント
次のミッドポイントに注目しました。
天王星=太陽/月
- 関係性における自立の激化
- 急展開
- 破局の可能性
太陽と月は各サインの「0度」、天王星は「29度」にあり、始まりと終わりの両方が示されています。
関係性においての急展開が見られるかも。
夏至図のまとめ
立夏が夏の始まりとすると、夏至は夏のピークです。
つまり、太陽の光のピーク、陽の極、伸び盛りのときと言えるでしょう。
夏至図は、
- 混沌からの再構築
- 主観の目覚めと価値観の転換
- 始まりと終わりの交差点
を示していて、「新しい時代の胎動」が感じられます。
特に東京チャート(日本)は、価値観における”大変革の前夜”感があります。
秋分までの3ヶ月間は、痛みを伴いながらも「個人の主観と情熱」にしたがって変化していくときなのでしょう。
・・・
次に、少し時間を戻して、新月について見てみます。

双子座の新月
2025年5月27日午後12時2分、双子座7度(数え)での新月です。(東京で作成)

全体的な傾向
牡牛座で定着させたら、双子座であらゆるものをつなげます
双子座(風の柔軟サイン)が象徴するのは・・・
つながり、コミュニケーション、言語、知識、情報収集&配布、ネットワーク(を作り操る)、機敏、好奇心、柔軟性、多様性、多才、器用、オープン、自由、変化、多忙、脱線、気まぐれ、ゴシップ、二面性、神経質、心配性、兄弟姉妹、肺などの呼吸器系、腕、手、四肢とのつながり、など
双子座新月からのメッセージ
火と風サインに天体が集中し、ものごとが外に向かって活発に動いていくときです。知りたい、見てみたい、やってみたい、話してみたいなど、色々なものごとに好奇心を抱くでしょう。満月は射手座で起こりますが、双子座太陽と射手座月の組合せはトランプ氏の出生図と同じです。まずは強めの発言をして、相手の出方次第でさらに強気にでたり言葉を翻したり、、と常識を越えた言動でまわりを振り回す感はあるかもしれません。主義主張はシンプルで、強めのジャイアンみたいなイメージかも。
この期間は重要なサイン移動があります。一年間双子座を運行していた木星が6月10日に蟹座に移動します。それまでは双子座木星のフィナーレとして、コミュニケーションはさらに忙しく、ものごとは変化に富むでしょう。派手な議論が勃発するかもしれませんが、それも純粋に楽しんでみるといいかも。様々な情報にふれることは、新しい視点の獲得につながります。もし話合いの収拾がつかなくなってきたら、木星の拡大効果(何でも広げる)を思い出すと冷静になれるでしょう。
その他の重要なサイン移動として、新月の2日前、5月25日に土星が魚座から牡羊座に一旦入りました。さらに海王星と重なっています。これは、最も矛盾した性質の2つの天体が、最も目立つスタートポイントで重なることを意味しています。両立が難しいことについて、創意工夫、忍耐努力、ときに手放すことを学ぶ必要があります。その結果、おそらくご褒美として、夢やビジョンの実現に結びつくのでしょう。その最初の一歩を踏み出したところです。
火と風サインの天体たちは力強くタッグを組んでいます。双子座のコミュニケーション力、海王星のイメージ力、土星の実現力、冥王星の破壊と再生力が連携して、世の中の潮流は力強く動いていくでしょう。
双子座の季節は、ふだんはシリアスに考えがちな人もライトな感覚で色々と楽しめます。太陽の光は最もパワーを増す時期であり、アクティブにいつもとは違う情報に触れてみるのが良さそうです。
★夏至図もとてもパワフルです。誰にとっても、動かなかったことが動き出す期間に入ったのだと思います。
★人生のどんな重要なテーマが動き始めていますか?
★6月21日の夏至を過ぎると、太陽は、外に広がる双子座(風サイン)から、内に向かう蟹座(水サイン)に移ります。主要なテーマは、「情報・好奇心・多様性」から「家、共同体、共感、安全」へと変わっていくでしょう。
新月チャートおよびこの期間の主なポイント
次のポイントに注目しました。
- 新月が土星・海王星、冥王星と小三角
- 金星がキロンと合、火星、木星と小三角
- 木星がノードとスクエア
- 木星が蟹座へ、火星が乙女座へ移動
- その他
- 天体の食度数通過
- 新月のサビアンは「時代遅れの井戸」
① 新月が土星・海王星、冥王星と小三角
新月チャートでは、天王星以外の天体は全て「火」と「風」サインにあり、外に向かって広がり扇動する「陽」の傾向が強く示されています。
新月のルーラーである水星と木星がともに双子座にあり、双子座の象意が強調されています。
さらに、木星は6月10日に蟹座に移動する直前であり、双子座が派手に表現されるでしょう。
情報合戦、頭脳戦、ゴシップ、好奇心、多様性、二枚舌、学び、旅行、交通、流通などに関するニュースが目立ち、世の中は目まぐるしく変化します。
また、東京チャートで新月は9ハウスで起こり、何でも知りたい、見てみたい、学びたい、伝えたい、という気持ちが強くなりそう。海外にも興味が向かいます。
ただし、双子座の水星と木星の組合せは、情報が拡散し過ぎて収拾がつかなくなる傾向があるので要注意。
小三角
双子座新月は、牡羊座土星・海王星、水瓶座冥王星と「火と風」の小三角を形成。
土星は、新月の2日前に魚座から牡羊座に(一旦)移動したところ。
コミュニケーションを通して、古い価値観を覆し、新しい秩序づくりに向けた「風」を強力に拡散します。
海王星も加わり、その風には嘘と事実が入り混じり見分けがつかないかもしれません。
時々立ち止まって情報を精査、整理することが必要でしょう。
あるいは、文字通り、自然界の強風には要注意かもしれません。
★新月とそのルーラーである水星は9ハウスにあり、双子座木星は10ハウスにあって、政治において海外、法律、高等教育、宗教、貿易に焦点があたりそう。
② 金星がキロンと合、火星、木星と小三角
金星は、牡羊座を運行する5月1日~6月6日の間、獅子座の火星とずっとトラインを形成しています。
また、6月6日頃までは、金星はキロンと合を形成し、双子座木星とも調和しています。(こちらも「火と風」の小三角を形成)
この間は、人間関係が広がり活発に楽しめそうです。
スポーツ、行楽、旅行、キャンプ、観劇、イベント等々、家族や友人とお出かけする機会が増えるでしょう。
また、特に6月1日前後は、気持ちが安らぎ癒されるのを感じるかもしれません。
ただし、獅子座火星は天王星や冥王星と緊張の関係にある(サインとして)ので、事故やけがには要注意です。
疲れたら休憩をとるなど無理をせず慎重に行動しましょう。
③ 木星がノードとスクエア
ノードは食度数である「乙女座23度」を通過中で、活性化されていると考えられます。
そのノードに対して木星がスクエアを形成。
双子座木星の象意が人々を巻き込むのでしょう。
双子座は情報、木星は善意や倫理観、世の中の雰囲気、あるいは拡張を示し、様々なゴシップや世の中の問題点を批判する風潮が広まりそう。
現状に対して「このままでいいのか?!」という情報交換が活発になるのかも。
とくに誹謗中傷の拡散には要注意でしょう。
④ 木星が蟹座へ、火星が乙女座へ移動
・6月10日、木星が双子座から蟹座へ移動。(~2026年6月まで蟹座を運行)
情報やコミュニケーションの拡大から、家族やこども、地域や国の保護や育成へ。
世の中の関心は、広く知ることから、家族的な共感を広く共有することへとうつっていくでしょう。
・6月17日、火星が獅子座から乙女座へ移動。(~8月7日まで乙女座を運行)
名誉やプライドのための戦いから、現状の不具合を改善するための戦いへ。
自分を相手より大きく見せようとする傾向から、誰かのため何かのための奉仕活動へとモチベーションがうつっていくでしょう。
➄ その他
以下のアスペクト形成にも注目です。満月の項を参照。
・6月15日、火星と天王星がスクエア(獅子座-牡牛座28度)
・6月15日、木星と土星がスクエア③(蟹座-牡羊座1度)
・6月19日、木星と海王星がスクエア(蟹座-牡羊座2度)
6月15日~6月19日前後に何らかの変化や節目が見られそう。
⑥ 天体の食度数通過
天王星、ノード、そして太陽の食度数通過をチェックしてみました。
・天王星は、この期間を通して、食度数「牡牛座27度」に合を形成。
天王星は、突然の、思いもよらぬ予想外のものをもたらす可能性。また、天王星が示す変化や独立の意味が強まりそう。特に、6月15日には天王星と火星がスクエアを形成し要注目。
・ノードは、この期間を通して、食度数「乙女座23度」に合/オポジションを形成。
3月14日の皆既月食の度数をノードが通過中。天体ではないですが強力な作用がある可能性。ちなみに、3月14日には全国一斉財務省解体デモが行われたようです。
・太陽は、6月15日頃、3月14日の皆既月食「乙女座23度」に初めてスクエアを形成して、食に新しい生命を吹き込みます。
この期間を通して天王星が活性化されていて突然の変化が予測されます。特に、6月15日前後は、上記3つの表示が重なるので要注目。
⑦ ミッド・ポイント
次のミッド・ポイントに注目してみました。
冥王星=太陽/土星(=月/土星)
- 人間関係や健康を失う恐れ
- 自分の価値観全体を変えねばならないというプレッシャー
新月、土星、冥王星の小三角によるミッドポイントです。
前に進むためには、何かを失ったり価値観を変えたりする恐れやストレスを乗り越える必要があるのでしょう。
⑦ 新月のサビアン
双子座7度(数え)のサビアンは…「時代遅れの井戸」
ほぼ全ての生き物は水が無くては生きられません。水は非常に大切で貴重なものです。ですが、時代遅れの井戸では水を汲むのに時間と手間がかかります。もっと沢山の水を早く汲み上げたいのに、古いスタイルの井戸ではそれができないストレスがあります。
(利権とそれを成立させてきた古い組織と言えるかも。その組織は時代にそぐわないのでしょう。)
双子座における”水”とは”新鮮な情報”と言えます。井戸の中には情報が常に湧き出ているのに、それを思いのまま掬い取れないもどかしさがあります。より多くの情報をよりスピーディーにゲットしたいというモチベーションが高まり、時代遅れのシステムを何とかすべく工夫を凝らす、あるいは闘うのでしょう。
・・・
では、次に満月を見てみましょう。

射手座の満月
6月11日午後4時43分、射手座21度(数え)での満月です。(東京で作成)

満月について
新月は「種まき」、満月は「収穫」と言われています。
新月で、月は太陽からエネルギーを受け取り、満月に向けてそれを形にし、実現させていきます。そして、満月から次の新月にかけて、月のエネルギーは空っぽになっていきます。
また、呼吸のサイクルで言うと、新月の瞬間から息を吸い込み始め、満ちた頂点である満月の瞬間に呼気に切り替えて新月に向けて吐き出しきる、とも喩えられます。
新月は「始まり」、満月は「完成と解放」。そのようなイメージで一か月を過ごしてみると、新月~満月の変化と「切り替えポイント」を体感できるでしょう。
満月チャートのポイント
今回の満月では、射手座が示す「自由、意見の主張・説得、冒険、チャレンジ、哲学、宗教、法律、海外や遠方」などがテーマになるでしょう。
射手座は「柔軟宮の火サイン」です。「摩擦の火」であり競い合うことでより大きな炎になります。テニスなどの対相手のスポーツやディベートなど、相手を打ち負かす、相手を説得する過程を楽しみます。
また、自由であることを必要とし、心の目は遥か遠くを見つめ、弓から放たれる矢のようにいつでも飛び立つチャンスを狙っています。ものごとを抽象的にとらえる才能がありますが、双子座が得意とする個々の情報には弱いかもしれません。
相手にも自分にも寛容であるため、束縛を嫌い、大雑把で、ルールや約束ごとを守ることの優先度は低いなどの傾向もありますが、その大らかさに救われる場面も多いでしょう。
満月チャートについて次のポイントに注目しました。
- 満月はカイトを形成(火と風)、ノードとスクエア
- 水星・木星と土星・海王星がスクエア(活動宮)
- 金星と冥王星がスクエア(不動宮)
- 火星と天王星がスクエア(不動宮)
- ミッドポイント
- 満月のサビアンは「借りた眼鏡をかけているこどもと犬」
① 満月はカイトを形成(火と風)、ノードとスクエア
射手座の月、獅子座火星、牡羊座キロンで「火のグランドトライン」を形成。
そこに、双子座太陽が加わり「火と風のカイト」が形成されていて、射手座満月の主張(大風呂敷?)を力強く広げていきます。
火星と正確なトラインを形成するキロンは、冥王星の小型版であり代理人と言われています。
射手座の月の強い主張と、獅子座火星の王様的な自己顕示のパワーを鋭く集中させる感じでしょうか。
キロンは新旧の橋渡し役とも言われていて、人々の痛みを理解しながら上手にものごとを進めるのかもしれません。
また、満月はノードとスクエア(グランドクロス)を形成。
ノードは3月14日の乙女座皆既月食の度数域にあり、巻き込み力がパワーアップしています。
さらに、射手座のルーラーである木星は、満月の前日である6月10日に蟹座に入った直後で、蟹座0度にあります。(新月の④を参照。)
「絶え間ない競い合い」から「共感でつながったファミリーづくり」へ。
世の中の雰囲気は満月とともにがらりと変わるでしょう。
この射手座満月の主張の根底には、家庭やこども、地域や国などを守りたいという思いがあり、多くの人々に影響を与えて巻き込む傾向があるかもしれません。
② 水星・木星と土星・海王星がスクエア(活動宮)
水星・木星(蟹座)は、土星・海王星(牡羊座)とスクエアを形成。
まず、木星と土星は、6月15日に3回目のスクエアを形成(蟹座-牡羊座1度)。
世の中の流行や人々の道徳観(こうあるべき)に合わせて、ルールを決める(変える)節目的なタイミングと言えるでしょう。
おそらく、まずは世の中の変化があって、その後にルールや法律がついてくるので、ルール決めは重い石臼を回すような感じかもしれません。人々の努力も必要でしょう。
活動宮の初期度数でのスクエアで、何らかの思い切ったアクションがありそうです。
また、6月19日には、木星と海王星のスクエアも形成されます(蟹座-牡羊座2度)。
この組み合わせは、限りなく広がり、沁みわたる感じです。時代の節目感が世の中に浸透するのかもしれません。
そして、土星と海王星は2026年2月にかけて合を形成中です。
土星(形をつくる)と海王星(形を溶かす)という矛盾した天体の、しかも、牡羊座の頭での合は、溶かしながら新たにつくるという、痛みを伴うプロセスと発想の転換が必要なのでしょう。
これまでの常識を覆すこと、拠り所を手放すこと、繰り返してきた感情から離れることは、私たちにとって最も難しい作業なのだと思われます。
ですが、それができたら、私たちは業(カルマ)から少し解放されるのかもしれません。。
③ 金星と冥王星がスクエア(不動宮)
6月10日(満月の前日)、金星と冥王星はスクエアを形成。(牡牛座-水瓶座3度)
食べ物、お金など豊かさや生活の安定を強く求めるのかも。
④ 火星と天王星がスクエア(不動宮)
6月15日、火星と天王星がスクエアを形成。(獅子座-牡牛座28度)
牡牛座の最終度数域を運行中の天王星に、火星が行動のスイッチを入れます。
天王星は食度数にあり、突然の予期せぬ変化、独立、反抗などのできごとが起こりやすいでしょう。
不動宮でのスクエアで、不動だったものが動くのかもしれません。
個人においては、何らかの自己表現など、なかなかできなかった一歩を踏み出すチャンスとも言えます。
③ ミッド・ポイント
次のミッドポイントに注目しました。
木星=土星=海王星=天王星/冥王星=AP
- 大きな成功の可能性
- 独裁的リーダーシップの傾向「自分のやり方がベスト」
- 地位を追われる
- 他者への共感的理解
天王星と冥王星の組合せは、「現状を覆す」「全く新しい視点」といった意味があり、さらにミッドポイントがAP(牡羊ポイント)にあって、「ちゃぶ台返し」の状況がかなり強調されています。
④ 満月のサビアン
射手座21度(数え)のサビアンは…「借りた眼鏡をかけているこどもと犬」
ある日、こどもと犬は、文字を読んでみたい、遠くの景色を見てみたいと思い、大人の眼鏡を借りるのかもしれません。たとえ、今の生活に必要なくとも、新しい世界を知りたくてたまりません。
射手座が示す「探求心・冒険心」は、21度でその活動力がピークになり、自分の知らない思想、哲学、知識を学びたいという欲求が強くなります。
次の度数である射手座22度(数え)のサビアンは「中国の洗濯物」。眼鏡をかけてみるとパッと視界が開けて、眼前には異国の風景が広がるのでしょう。
新しい世界を目指すチャレンジは、まずは「いつもとは違う眼鏡をかける」ことから始まるのかもしれません。
・・・
双子座と射手座はオポジションの関係です。
双子座は、純粋な好奇心によって広く情報を集め、ありのままを人々に伝えます。個人のものさしでジャッジすることなく、具体的な事実を全て机の上に広げて皆に見せようとします。
それに対して、射手座は、集めた情報から自分なりのエッセンスを抽出して、一つの方向性を見出します。それは抽象的で机上の空論かもしれませんが、何らかの「意味」を持っています。信念や理想としてそれを人に示し説得しようとします。
双子座から射手座への流れは、ジャーナリストが情報を片っ端から集めて伝える内に、自分なりの意見や信念を持つようになり、それを世の中に発信し始めます。双子座で横に広がり射手座で山のかなたに飛び立ちます。
★何を守るために勇気をもって発言しますか?
全体の動き ~まとめ~
双子座新月(5月27日)~蟹座新月(6月25日)までの全体の動きをまとめてみました。
月が緊張のアスペクトを形成するときを赤字で、サポート的なアスペクトを形成するときを青字で、混在しているときは緑字で記入しています。また、その他緊張感のある期間には赤線を引いてあります。
月が出来事や感情の引き金となることについて検証してみてはいかがでしょうか。
・・・
★天王星はこの期間を通して食度数(牡牛座27度)に合で、突然の予期しない変化などの緊張感があるでしょう。
★サウスノードはこの期間を通して食度数(乙女座23度)前後にあり、出会いや別れなど人々の縁が大きく動くでしょう。
・5月25日、土星が(一旦)魚座から牡羊座に入る
★5月26日、水星が牡牛座からふたご座に入る
5月27日、新月(双子座7度、数え)・・・種まき
・5月28日、水星-冥王星(トライン)
・5月29日、蟹座の月・木星(合)-土星・海王星(スクエア)
・5月30日、太陽-水星(合)
・5月31日、獅子座の月-冥王星(オポジション)
・6月1日、獅子座の月-火星(合)
・6月1日、金星-キロン(合)
6月3日、上弦の月(乙女座13度、数え)・・・発展
・6月4日、乙女座の月-サウスノード(合)
・6月4日、天秤座の月-木星-土星・海王星(Tスクエア)
・6月6日、太陽-月(トライン)
★6月6日、金星が牡羊座から牡牛座に入る
・6月7日、蠍座の月・リリス-金星-冥王星(Tスクエア)
・6月9日、水星-木星(合)
・6月9日、水星-土星(スクエア)
★6月9日、水星が双子座から蟹座に入る
・6月9日、蠍座の月-天王星-火星(Tスクエア)
・6月10日、金星-冥王星(スクエア)
・6月10日、水星-海王星(スクエア)
★6月10日、木星が双子座から蟹座に入る
・6月10日、射手座の月-土星・海王星(トライン)
6月11日、満月(射手座21度、数え)・・・収穫
・6月12日、射手座の月-火星-キロン(Gトライン)
・6月12日、山羊座の月-水星・木星-土星・海王星(Tスクエア)
(6月14日~15日前後、太陽が食度数とノードにスクエア)
・6月14日、山羊座の月-天王星(トライン)
・6月15日、火星-天王星(スクエア)
・6月15日、木星-土星(スクエア)
・6月15日、水瓶座の月・冥王星(合)-金星(スクエア)
・6月16日、太陽-月(トライン)
・6月17日、水瓶座の月-天王星-火星(Tスクエア)
★6月17日、火星が獅子座から乙女座に入る
・6月18日、魚座の月-ノースノード(合)
6月19日、下弦の月(魚座28度、数え)・・・成熟・衰退
・6月19日、木星-海王星(スクエア)
・6月19日、火星-月・海王星・土星-冥王星(Yod)
6月21日、太陽が蟹座へ
・6月21日、牡牛座の月-冥王星(スクエア)-火星(トライン)
・6月21日~25日頃、冥王星-太陽・木星-火星(Yod)
・6月21日~25日頃、火星-土星・海王星-冥王星(Yod)
・6月21日~25日頃、太陽・木星-土星・海王星(スクエア)
・6月23日、太陽-土星(スクエア)
・6月23日、太陽-海王星(スクエア)
・6月25日、太陽-木星(合)
6月25日、新月(蟹座5度、数え)・・・種まき
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参考記事:
2025年の星模様~占星術でよんでみる~
トランスサタニアンのサイン移動③と土星と海王星の合
土星とノードの合(2025年4月)~日食・月食と土星の通過~
後記:
最近は、急激に生成AIが身近なものになってきました。ご多分に漏れず、占い関連も格段にレベルアップしていて、AIに手軽に人生相談するケースも増えているとか。確かに、優れた占星術テキストを一冊覚えさせるだけでも、めちゃいい会話をしてくれそう(^^;)。ただ、テキストが優秀であることが重要で、それは人間が作るものです。私は、新月満月記事を大体書き終えたときに、試しにチャッピー(Chat GPTのことらしい)にまとめてもらいます。ときどき「そんなこと書いてないけど?!」と思うこともあります。多分、チャッピーが他のどこかで学んだことなのでしょう(^^;)。個人的には、人間の脳も未知の可能性を秘めたシステムであり、それを鍛えることを忘れてはいけないなと思います。そして、脳を健全に導く霊性も磨く必要があるのでしょう。
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