ホロスコープのICは育った家庭環境やルーツを示すという解釈が一般的ですが、先日、「ヒーロー」或いは「シャドウ」という象徴を学びました。その数日後、こどもと一緒にあるテレビ番組を観ていて、なるほど~と納得したのでした。
ある女芸人Iさんの話
女芸人Iさん(眉毛がトレードマークの!)は、バラエティ番組のシリーズ企画で世界最高峰級の山々に登ってきました。
そのIさんが、「辛い時にはいつも大ファンである女性歌手を心の支えにして頑張ってきた」「(彼女は)私のヒーローです」と涙ながらに話していました。
その時、私の中で、Iさんが天空にそびえる稜線にアタックしている姿と、その歌手の「ヒーロー」という歌がオーバーラップしました。
山頂(MC)を目指すIさんの中には、目に見えない「ヒーロー」が心の支え(IC)として存在していたのです。
頂上を制覇したとき、「ヒーロー像」はさらに強く大きくなり、次にはより高い山に挑めるのでしょう。山(MC)高ければ谷(IC)深し、です。
ちなみに、Iさんのチャートは山羊座にたくさんの天体があります。MC-山羊座-登山のイメージにピッタリです。
ICの可能性
ICとは、社会での頂点であるMCをめざす時に、同時に存在し支えになっている見えない力であるのならば、
それは、父や母の教えであったり、配偶者や我が子を守りたいという思いや、恩師からの薫陶の言葉であるかもしれません。いずれにしても、ヒーロー像を自分に重ねて、自身がヒーローになるのだ思います。
イメージの力が、私たちの生活の中で大きな役割を果たしていることを、あらためて感じました。
しなやかなヒーロー像、シャドウと共に
では、ICがシャドウを意味するとは?
例えば、失うことへの恐怖や劣ったものへの嫌悪感から、自分はそうならないように社会的上位を目指す、ということでしょうか。
また失敗した父親の姿、あるいはいつまでも越えられない父の姿から逃れるように、がむしゃらに頑張ることでしょうか。失敗や人々から嘲笑され忘れ去られることへの不安が、常に付きまとうかもしれません。
でも、もしかしたら、誰もが持っているであろうこのシャドウへの恐れを、少しでも自分で認めることができたなら、ヒーローはより打たれ強い存在になるように思うのです。
スター・ウォーズとジョージ・ルーカス
今日、『スターウォーズ 最後のジェダイ』を観てきました。実はこのシリーズを観るのは初めてだったのですが(⁈)、まさに、各個人の中に存在する「ヒーロー」と「シャドウ」の戦いを描いた映画であり、ジョージ・ルーカス本人の父親との関係が原点なのでは、と思いました。
主人公たちは呪縛のような「シャドウ」との戦いに苦悩します。でも、「打ち負かす」ことが勝利なのでしょうか?
映画の中で、ヨーダがルークにこう言いました。
「(弟子であったベン・ソロに)自分の弱さも過ちも全て教えてやるのだ。」
「マスター(師)は超えるために存在しているのだから。」(多分こんなセリフでした…)
ルークがベンに最後に教えたかったこと、そこに、ルーカス本人が到達したであろう「答え」があるように思いました。あくまでも想像ですが。。。
スターウォーズ・シリーズがこれほど人々の心を掴んでいるのは、父という「シャドウ」との葛藤が、私たちの大きなテーマであるからかもしれません。
IC=「ヒーロー」「シャドウ」とは脈々と受け継がれていくものなのでしょう。
ICをこのように考えるところが心理占星術の興味深いところです。
【参考記事】
ICについて②「家」脈々と受け継がれるもの
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