冬至&射手座新月&蟹座満月の星模様(2025年12月20日~2026年1月19日)

北半球では、一年の中で冬至の日に太陽の高さが最も低くなり、冬至を過ぎると太陽の高さは少しずつ高くなっていきます。太陽は少しずつ力を増していくのですね。2025年はどんな一年でしたか?

2025年12月20日~2026年1月19日までの星模様です。

Gyae MinによるPixabayからの画像

冬至図

まず、今年の冬至図(12月22日午前0時03分、東京)を見てみます。

冬至図とは、太陽が山羊座に入った瞬間のチャートで、次の春分(3月20日)までの約3か月間を示していると言われています。

冬至は陰の極であり、一年のなかで昼の時間が最も短くなり、夜の時間が最も長くなります。

春分を「新月」に例えるならば、冬至は新月にむかう「下弦の月」にあたります。

また、春分図を「種まき」とすると、冬至図は「収穫物の保存と種まきの準備」を示しています。

収穫を終え、乾燥し固くなった畑の土の内部では、沢山の微生物たちが忙しく働いているのでしょう。

今年の冬至図からは、どのような「振り返りと反省点」や「次の目標」が見えてくるでしょうか。

冬至図のポイント

主なポイントをあげてみました。

  • 太陽は3ハウス(IC)にあり土星・海王星とスクエア
    • 太陽は金星、火星、ジュノーと合
  • 月は4ハウスにあり木星、キロンとTスクエア
  • 蟹座木星、土星・海王星、天王星、冥王星がクレイドル
  • ミッド・ポイント

① 太陽は3ハウス(IC)にあり土星・海王星とスクエア

春分・夏至・秋分に続いて、冬至図でも太陽と土星・海王星がハードアスペクトを形成。

四季図において、土星・海王星が揃って太陽と(タイトに)ハードアスペクトを形成するのは、来年3月の春分図までと言えそう。(海王星のハードアスペクトはあと1~2年続きます。)

なので、この冬至から春分にかけては、土星・海王星の組合せが象徴するものごとの総仕上げが社会の中で現れると考えられます。

土星&海王星/魚座の組合せが示すことは・・・

  • 嘘が暴露される
  • 秩序や権威の混乱
  • 形や境界線の(内部からの)崩壊
  • 泥水の大過、薬害
  • 犠牲と救済
  • 新しい価値観の台頭
  • 夢や理想の実現

土星は現実、海王星は幻想を示していて、人々は事実とは異なる外見、あるいは”張りぼて”を見てきたのかもしれません。

霧が晴れるように、夢から醒めるように、現実に直面する可能性があります。

そのとき、人々は自分たちが作り上げたイメージを社会に投影していたことに気づくのかもしれません。

個人としては、無意識のうちに設定していた「境界線」が崩されていくことに気付くことも。

おそらく、現実を超リアルに体験することでイメージが吹き飛ばされるのでしょう。

土星と海王星は、2026年2月21日に牡羊座0度で合を形成します。

その度数域(合・オポジション)では、今年9月22日に日食(乙女座29度55分)が起こっていて、土星と海王星の通過によりさらに活性化されます。

海王星はものごとを曖昧にし、土星は物事に解決のチャンスを提供します。なので、これまで抱えていた問題は、混沌の中で一旦落としどころに落ち着くの「かも」しれません。要注目です。

山羊座0度の太陽は、東京チャートで3ハウス(IC)にあります

3ハウスは通信、流通、交通などコミュニケーションや隣国との取引関係を示し、また、ICは国土、環境、自然災害、農業生産、あるいは、野党を示しています。

これらの分野について、隠されていたことやシステムの脆弱性が露見したり、厳しい現実の中から新しい方針が打ち出されるかもしれません。

特に、ICにタイトに合の火星は「争い」「事故」「災害」などを示し、火星にスクエアの海王星はディセンダントにゆるく合で、対人関係における判断ミスや扇動による集団的な怒りの行動には要注意かも。

太陽は金星、火星、ジュノーと合

*この期間は、小惑星の一つであるジュノーが目立っていたので表示してみました。

冬至の太陽は一年の中で最も低い位置にあります(北半球の場合)。

太陽が南中する昼間でも部屋の中に陽の光が入ってきますね。

「斜陽」という言葉がありますが、低く差し込む光と長い影は「成熟」「衰退の兆し」「過去の栄光」などのイメージがあります。

冬至の山羊座0度の太陽は、乾燥して固まる極点、「社会の枠組みの完成」を示しているのでしょう。

完成とは限界点であり、新たな形へと変化を始める点でもあります。

また、この冬至図では、太陽に金星と火星が合です。(満月の頃、タイトになります。)

金星は「人間関係」や「お金」、火星は「活力」や「攻撃力」を示し、人間の「日常生活」に深く関わっています。

なので、密度の濃い人間関係を通して、山羊座的社会を完成させることに情熱を注ぐのでしょう。

ヘリオセントリックの冬至図では、地球に対して、金星・火星は太陽の反対側にあります。

遠くの相手と、力をコントロールしながら上手に取引をするのは至難の業かもしれません。

さらに、太陽と射手座金星に対して射手座ジュノーが合です

ジュノーは「権利の主張」や「契約」などを示し、取引やパートナーシップにおいて強気に出ることが強調されています。

相手に対して決してひるまない姿勢が重複して示されています。

② 月は4ハウスにあり木星、キロンとTスクエア

4ハウスの月は国民や農作物、あるいは女性やこどもに関する問題、10ハウスの木星はお金や法律に関する政府の政策などを示しています。

月は「山羊座」で国民、女性やこどもが直面している困難を、木星は「蟹座」で法制度により守り育てることを暗示しているでしょう。

そこに7ハウス「牡羊座」キロンが正確にスクエアを形成し、外交により痛みを伴う解決を実行するのかもしれません。

活動宮のTスクエアで、即断即決し、速やかに行動に移すでしょう。

③ 蟹座木星、土星・海王星、天王星、冥王星がクレイドル

蟹座の木星、牡牛座天王星、魚座土星・海王星が「地と水サイン」の小三角を形成

そこに「風」の冥王星が加わり、クレイドル(ゆりかご型)を形成しています

「地」は組織などの器、「水」は共感による繋がりを示し、この期間は身内的なつながりがどんどん広がり、グループが拡大していくでしょう。

その動きを牽引しているのは、未来のビジョンを持ち込む冥王星です。

土星以遠の天体たちは、来年4月までに次々と「火と風サイン」に移り冥王星の新しい風にのっていきます。

それに対して、木星は6月末まで蟹座(水サイン)を運行します。

なので、来年春から6月頃までは、グループが少しずつ解体し、垣根を越えて共感で繋がるケースが増えるかも。

これまでのように所属するグループによる区別や評価は難しくなりそう。

④ ミッド・ポイント

次のミッドポイントに注目しました。

土星=木星/天王星

  • 際限なき自己投影に対して忍耐と現実性を取り入れる
  • 過剰さに対する節制

山羊座太陽のルーラーである土星のミッドポイント。限りない楽観性や発展への期待を抑制・コントロールする必要性を示しています。

冬至図のまとめ

冬至図の山羊座0度の太陽に対して、「金星・火星・ジュノーの合」と「土星・海王星のスクエア」が刻み込まれています。

「物質化の極」である山羊座0度の太陽は、金星・火星と共に、総力を挙げて海王星の理想を形にするための土台作りに取り組むのでしょう。

土星と海王星の牡羊座0度での会合は、新しい世界観の誕生を示唆しています。

ですが、矛盾した象徴を持つ天体の組合せであり、その統合は難しいと言われています。

ポジティブな表現としては、「理想のイメージを実現する」。

ただし、何かを失う、犠牲にする、ということはあるのかもしれません。

その場合は、何かを失う痛みを怖れない、手放すことを受け入れる、失ったものを追わない、感情をすっと切り替える、こんなスタンスでいると楽にやり過ごせるでしょう。

来る春分の種まきに備えて、全体をながめて戦略を立てる、でも完璧を求めないという、肩の力を抜いた感じが良さそうです。

・・・

次に、少し時間を戻して、新月についてざっくりと見てみます。

Iván TamásによるPixabayからの画像

射手座の新月

2025年12月20日午前10時43分、射手座29度(数え)での新月です。(東京で作成)

全体的な傾向

蠍座の限られた人や場所への執着から離れ、広い世界へ自由な探求の旅に出る

射手座(火の柔軟サイン)が象徴するのは・・・
自由、広大さ、遠方、上昇、未来志向、探求、熱意、善意、寛容、正直さ、道徳、信念、精神性、楽観主義、幅広い興味、抽象的思考、遠大なビジョン、高等教育、出版、海外旅行、放浪、冒険、宗教、慈善活動、聖職者、法律関係者、教授、ギャンブラー、良くも悪くも拡大していく、大げさになる、臀部、太腿など

新月からのメッセージ

今回の射手座新月は冬至の直前に起こります。冬至という陰の極点で季節が大きく切り替わる前に、自分の考えを主張したい情熱にかられるかもしれません。それは仕事で企画を発表する、意見を投稿する、抗議行動をとる、アートやスポーツで表現する、など色々な形があるでしょう。ですが、その熱い主張は否定されて自信がなくなり、自分の考えに不安や混乱を感じるかもしれません。つまり、自分が試されるということです。

世の中は、新しいフェーズへと移り変わりつつあり、ここ1~2年間は様々な角度からの試練があったかもしれません。その最終段階が近づいていると考えられます。自分の中の迷いに向き合い、自分を救済することで、本来の自分を見つけることができます。そして、思い描いてきた理想の未来の輪郭を明確にするチャンスでもあります。

愛情関係においても、新月・満月を通して、夢や希望を確かな形にするべく約束をとりつけるなど積極的に行動するでしょう。ですが、その約束が真実かどうかはしっかりと見極める必要がありそう。この期間は、痛い思いも体験するかもしれませんが、自分のフィルターに気づくという貴重な経験も得られるかもしれません。

感受性が強い方は、時代の変わり目特有のプレッシャーや体調の変化を感じやすいときでしょう。「大きな変化を起こそう」と焦らず身近な環境を整えることから始めると良いでしょう。家の中の一か所だけでもすっきりと整理してみるのも良さそう。

★自分の意見に迷いが生じるのはどんなとき?

★冬至(12月22日)を過ぎると、太陽は、射手座(上に向かう「火」サイン)から、山羊座(下に向かう「地」サイン)に移ります。主要なテーマは、「自由・探求・チャレンジ」から「戦略・実行・達成」に変わっていくでしょう。

新月チャートおよびこの期間の主なポイント

次のポイントに注目しました。

  • 28度での新月
  • 新月は10ハウス、金星・火星・ジュノーが合
    • 土星・海王星がスクエア
  • 新月のルーラー木星はキロンとスクエア
  • 天体の逆行/順行
  • 天体の食度数通過
  • ミッド・ポイント
  • 新月のサビアン「芝を刈る太った少年」

① 28度での新月

今年の9月頃から、サインの終わりの度数(28~29度)の新月が続いています

そして、このところ土星以遠の天体の小三角アスペクトが、サインの終わりの度数(冥王星はサインの頭)で形成されています。

それはまるで、新月が毎月「時代を示す小三角」と色んな形で連携し、あらゆる角度からテストをうけているかのようです。

例えば、前回の蠍座28度の新月は、牡牛座天王星とオポジション、魚座の土星・海王星とトラインでした。

真っ向からの反抗やパワーゲーム(蠍座、天王星)を曖昧さで受け流す(土星・海王星)ことを試されたかも?

今回の射手座28度の新月は、土星・海王星とスクエア、天王星とクインカンクスです

今度は、曖昧さや矛盾(土星・海王星)が緊張を生み、それぞれの主張がヒートアップして(射手座)、思いがけない形での反抗(天王星)に対処する必要が出てくるのかもしれません。

2月には水瓶座金環日食や土星・海王星の合も控えています。春分にかけて、緊張と調停、協調を繰り返しながら、世の中の動きは次のフェーズに入っていくのでしょう。

★出生図で各サインの25度~3度前後に天体や軸がある場合は、人生の基盤が揺れ動いている可能性があります。無意識のうちにストレスを感じていることもあるかも。体調の変化には要注意でしょう。

② 新月は10ハウス、金星・火星・ジュノーが合

(冬至図も参照。新月の一日半後に冬至を迎えます。ハウスの配置はほぼ反対になります。)

冬至の直前、射手座の新月は10ハウスで起こります

太陽と10ハウス、ともに国家元首、政権、与党、社会に影響力のあるリーダーなどの意味があり、そのような立場の人物の言動が注目されるでしょう。

新月は金星と火星にはさまれ、情熱と行動力に溢れています。

射手座金星にはジュノーが合で、ディベートを楽しみつつ権利を主張します。それは法律関係、あるいは、女性に関わる権利かもしれません。

山羊座火星は、緻密に戦略を練り采配し実行します。抜かりなくやり遂げようとするでしょう。

新月に土星・海王星がスクエア

新月群に対して、1ハウスの土星・海王星がスクエアを形成

1ハウスが示す国民や世論が、リーダーや政府に対してダメ出しをする、横槍を入れます。

そもそも土星と海王星は矛盾を抱えていたり、見かけと実態が違ったりするので、世論自体がつかみどころがなく、対応はとても困難だと考えられます。

この新月では、世論のヒートアップというよりも、世論に振り回された結果、政府内での意見の主張や論争に焦点が当たりそう。

とはいえ、金星と火星にはさまれた10ハウス太陽は、人間の機微をよく理解して適切に行動する能力があります。

★個人の生活においては、愛情に関して現実的な約束(結婚など)を獲得するために、戦略を立てて積極的にトライするのかもしれません。ですが、その約束が真実かどうかはよく確認した方がよさそう。

③ 新月のルーラー木星がキロンとスクエア

木星は、射手座(新月、金星、水星)のルーラーであり、魚座(土星、海王星)のルーラ―であり、新月図(東京)のアセンダントとMCのルーラーでもあります

さらに、蟹座の木星は射手座の月とミューチュアルレセプションで、新月図において重要な位置にあると考えられます。

その木星は、新月から冬至の間に、キロンと正確にスクエアを形成。(その後は、2026年7月に獅子座-牡牛座0度でスクエアを形成。)

なので、この新月では、家庭やこども、身近なグループ、ケア、守る、育てることに対して、痛みを伴う問題提起が成され、その波紋が大きく広がりそう。

これを機会に、新しいケアの仕方、守り方、育て方などが取り入れられるでしょう。

木星に対して土星・海王星がトラインで、「新しい援助の在り方」をサポートしています。

★緊張感が高まることによる事故には要注意。

④ 天体の逆行/順行

木星が逆行中(11月12日~2026年3月11日、蟹座25度→15度)

天王星が逆行中(9月6日~2026年2月4日、双子座1度→牡牛座27度)

・1月初旬、キロンが留(順行へ)

どの天体も、順行/逆行に転じるタイミング(留、天体の動きが止まって見える)は注意が必要でしょう。

天体自体が順行、逆行、停滞するわけではないですが、「見かけ上」の動きが人間の判断に大きな影響を与えると考えられます。

➄ 天体の食度数の通過

この期間は、土星天王星海王星太陽が食度数を通過し、重要な期間と言えます。

土星は、この期間を通して、食度数「魚座25度、乙女座29度」に合/オポを形成

食度数を土星が通過するときは、課題の成熟や解決の機会が訪れるとても重要なタイミングと言われています。

天王星も、この期間を通して、食度数「牡牛座27度」に合を形成

食度数を天王星が通過するときは、普通ではない、予想外のものがもたらせる可能性があります。独創性や独立という要素もあるでしょう。

海王星も、この期間を通して、食度数「乙女座29度」にオポジションを形成

食度数を海王星が通過するときは、現実と想像の区別がつかなくなり、ものごとが見えなくなる傾向がありそう。創造性や弱者の救済などの理想的な面とともに、嘘、だます、詐欺などのできごとが特に目立つかもしれません。

太陽は、12月21日前後に、9月22日の部分日食度数「乙女座29度」に初めてスクエアを形成。

食後、太陽が初めて食度数にスクエアを形成するとき、太陽はそこにエネルギーを注ぎこみます。食によって示されたテーマや問題点が再びクローズアップされるでしょう。9月22日前後に起こったできごとをチェックしてみましょう。

⑥ ミッド・ポイント

次のミッド・ポイントに注目しました。

新月=AP=金星/火星

  • 愛情、情熱、ロマンス
  • 芸術における創造性
  • 衝動的な興奮

海王星=AP=金星/火星

  • 欲望にふけること
  • 精神的な絆
  • 利用されること

どちらのミッドポイントも牡羊ポイントにあり目立っています。愛情関係において現実的な話が盛り上がり、夢がふくらむかもしれませんが、相手に利用されていないか注意が必要かも。

⑦ 新月のサビアン

射手座29度(数え)のサビアンは…「芝を刈る太った少年」

射手座は精神性を表します。少年は読書や学ぶことが好きで、もしかしたら、学校の図書館の本は全部読んでいるかもしれません。太った体はつまり取り込んだ知識の量を表しているのでしょう。

芝を刈る作業はその成果が目に見える山羊座的な作業です。知的な学びに勤しんできた少年は、芝刈りという地道で忍耐のいる仕事を試しにやってみるのでしょう。次の山羊座に移るための準備と言えます。

目の前にある作業、例えば台所の換気扇、冷蔵庫、コンロなどの掃除に取り組んでみると、ビフォー・アフターがはっきりと見えて充実感を感じられるでしょう。

・・・

では、次に満月を見てみましょう。

Gordon JohnsonによるPixabayからの画像

蟹座の満月

1月3日午後7時3分、蟹座14度(数え)での満月です。(東京で作成)

満月について

新月は「種まき」、満月は「収穫」と言われています。

新月で、月は太陽からエネルギーを受け取り、満月に向けてそれを形にし、実現させていきます。そして、満月から次の新月にかけて、月のエネルギーは空っぽになっていきます。

また、呼吸のサイクルで言うと、新月の瞬間から息を吸い込み始め、満ちた頂点である満月の瞬間に呼気に切り替えて新月に向けて吐き出しきる、とも喩えられます。

新月は「始まり」、満月は「完成と解放」。そのようなイメージで一か月を過ごしてみると、新月~満月の変化と「切り替えポイント」を体感できるでしょう。

満月チャートのポイント

今回の満月では、蟹座が示す「家族、国、共感、守る・育てる、安心、記憶」などがテーマになりそう。

蟹座は「活動宮の水サイン」。共感でつながり、テリトリーを守り、安心できる仲間を招き入れることで、結果としてファミリーが拡大していきます。

ただし、防衛心が強く働くと、異質なものを拒絶したり、排除したり、攻撃したりする傾向も。金星と火星がオポジションを形成する今回の満月は、愛情と争い両面の傾向が強くなりそう。蟹座は母を示すサインであり、何かを守るときには最強です。

満月チャートについて、次のポイントに注目しました。

  • 満月は12ハウスで起こる
  • 満月に金星・火星がタイトにオポジション
    • 木星とキロンが満月とゆるくTスクエア
  • 山羊座水星にジュノーが合、土星・海王星がスクエア
  • ミッド・ポイント
  • 満月のサビアン「北東の大きな暗い空間に向いているとても年をとった男」

① 満月は12ハウスで起こる

12ハウスは隠れた領域、例えば、秘密、病院、舞台裏、刑務所、ネット上の世界、マイノリティなどを示しています。

12ハウスは魚座のナチュラルハウスでもあり、同じ水サイン(感情を表す)の蟹座の満月とは親和性が高いでしょう。

人々から忘れられた弱者を守りたいという一心で活動した結果、隠れた善行が幸運をもたらすかもしれません。

12ハウスの蟹座木星がそのような恩恵を示していると考えられます。さらに、木星とキロンのアスペクトも痛みからの解放を暗示しているかも。

② 満月に金星・火星がタイトにオポジション

射手座新月に金星と火星がゆるく合でしたが、蟹座満月には金星と火星の合がよりタイトなオポジションを形成します

ヘリオセントリック図で考えると、月-地球-太陽-金星-火星とほぼ一直線に並んでいることになります。地球の近くには木星もあります。

地球から見ると太陽の真反対で金星と火星が重なっていて、そのタイトさはピークです。

そこで起こる蟹座満月は、山羊座の天体群を強力に引っ張っている”肝っ玉母さん”という感じでしょうか。

優しくて(金星)強い(火星)母親的存在(月)の活躍が見られるのかもしれません。

また、冥王星以外の天体は全てCOLD(地と水)で、蟹座(水)と山羊座(地)のオポジションが示す「家庭と社会」「個人の居場所と社会活動」という軸が強調されています。

なので、家族的なグループにおける結束と社会への貢献が重要になりそう。

グループ内で感情を共有することを大切にし、何かを守り育てるために、組織として行動し目標を達成することを目指します。

木星とキロンが満月とゆるくTスクエア

満月のあと、
1月7日~9日、山羊座太陽、金星、火星が相次いで合を形成
1月10日、太陽、金星、火星が蟹座木星とオポジションを形成します

蟹座の木星が、蟹座と山羊座のオポジションをさらに強調し、グループの保守的活動は活発になり拡大していくでしょう。

蟹座と山羊座の軸は、家庭と社会というこの世界の基盤を示しています。組織としてまとまるために、そこからはみ出す(水瓶座的)行動は抑制されるでしょう。

同調圧力もあるかもしれません。

蟹座木星は牡羊座キロンとタイトにスクエアを形成し、キロンは逆行から順行に転じる「留」の状態です。

この木星とキロンのスクエアは、蟹座満月に対して寛容さと癒しという強力なサポートと共に、緊張感を与えています

例えば、組織が大きくなり過ぎること、感情の共有を押し付けてしまうこと、活動をやる過ぎることなどには、要注意かもしれません。

③ 山羊座水星にジュノーが合、土星・海王星がスクエア

新月図ではジュノーが強調されていましたが、満月図では、ジュノーは山羊座水星に合です。

とても有能で主張も強さもあるコミュニケーション力が示されています。

ただし、土星・海王星とのスクエアは、実体のつかめない相手とのやり取りに困難さがあることを示しているかもしれません。

④ ミッド・ポイント

次のミッド・ポイントに注目しました。

太陽=月=金星/火星(このミッドポイントは新月図にもあり。)
木星=キロン=金星/冥王星

火星のハイオクターブは冥王星と言われていて、これらのミッドポイントはどちらも「愛情、情熱、欲望、創造性」を示しています。

この満月は、愛情関係における情熱と癒しを示していますが、同時に、行き過ぎた愛情が相手を傷つけてしまう危険もあるかもしれません。

➄ 満月のサビアン

蟹座14度(数え)のサビアンは…「北東の大きな暗い空間に向いているとても年をとった男」

「北東の大きな暗い空間」は創造的エネルギーや霊的導きを求める方向と言われています。日本では北東は鬼が出入りする門とされていて、鬼は人間にはコントロールできない強大な力の象徴です。とても年をとった男はその異世界との出入口で未知のエネルギーにふれようとしているのかもしれません。

あるいは、鬼門はあの世とこの世の接点とも言われています。とても年をとった男は静かに死と向き合っているのかもしれません。いずれにしても、非日常の世界と向き合っているのでしょう。

・・・

射手座(新月)と蟹座(満月)はクインカンクス(150度)で調整が必要な関係です。

射手座の新月では「自由な精神」で「遠方の世界」に目を向けます。未来の理想像を描いてその考えを広めようとします。もしかしたら、そこに善(悪)の色をつけて強く主張するかもしれません。

蟹座の満月では「家族」や「共同体」の絆が大切になります。喜びや悲しみを共にするなど共感によってつながり安心できる居場所や仲間づくりに気持ちが向かうでしょう。

射手座から蟹座への流れは、射手座で未知の学びや体験を求めて、知的な冒険やチャレンジを試みます。心は「ここ」ではなく「彼方」に向かい、自由な旅に出かけたくなるでしょう。それに対して、蟹座では身心の安全や身近な人との心のつながりを求めます。危険を回避するため行動は守りに転じるでしょう。安心できるコミュニティの中で誰かのお世話をしたり楽しませることに充実した喜びを見つけます。

★大切に育てることに喜びを感じることは何ですか?

全体の動き ~まとめ~

射手座新月(12月20日)~山羊座新月(2026年1月19日)までの全体の動きをまとめてみました。

月が緊張のアスペクトを形成するときを赤字で、サポート的なアスペクトを形成するときを青字で、混在しているときは緑字で記入しています。また、その他緊張感のある期間には赤線を引いてあります。

月が出来事や感情の引き金となることについて検証してみてはいかがでしょうか。

・・・

★この期間を通して、土星、天王星、海王星は食度数域(魚座25度、牡牛座27度、乙女座29度前後)にあります。

【12月20日、新月(射手座29度、数え)】・・・種まき
・12月20日、射手座の月・太陽・ジュノー-土星・海王星(スクエア)

・12月21日、太陽-海王星(スクエア、射手-魚座29度)
・12月21日、金星-土星(スクエア、射手-魚座25度)
12月21日前後、太陽が食度数である乙女座29度にスクエアを形成

【12月22日、太陽が山羊座へ】
・12月22日、山羊座の月-木星(オポジション)

・12月23日、水瓶座の月・冥王星-土星・海王星-天王星(小三角)
・12月23日、水星-リリス(合)、金星-ジュノー(合)

・12月24日、金星-海王星(スクエア、射手-魚座29度)

★12月25日、金星が射手座から山羊座に入る
・12月25日、水瓶座の月-天王星(スクエア)

・12月26日、魚座の月-ノースノード(合)

・12月27日、魚座の月・土星・海王星-金星(スクエア)
・12月27日、魚座の月・土星・海王星-天王星-冥王星(小三角)

【12月28日、上弦の月(牡羊座7度、数え)】・・・発展
・12月28日、牡羊座の月-太陽・金星・火星(スクエア)
・12月28日、リリス-ジュノー(合)

・12月29日、牡羊座の月・キロン-木星(スクエア)

・12月30日、牡牛座の月-太陽・金星・火星(トライン)
・12月30日、水星-土星(スクエア、射手-魚座26度)

・12月31日、牡牛座の月・天王星-冥王星(トライン)

・1月1日、水星-海王星(スクエア、射手-魚座29度)

・1月2日、双子座の月-水星-土星・海王星(Tスクエア)
★1月2日、水星が射手座から山羊座に入る

【1月3日、満月(蟹座14度、数え)】・・・収穫
・1月3日、蟹座の月-太陽・金星・火星(オポジション)

・1月4日、蟹座の月・木星-土星・海王星(トライン)

・1月5日、獅子座の月-冥王星(オポジション)

・1月6日、獅子座の月-天王星(スクエア)

・1月7日、太陽-金星(合、山羊座16度)
・1月7日、乙女座の月-サウスノード(合)

・1月8日、金星-火星(合、山羊座18度)
・1月8日、乙女座の月-金星・火星(トライン)

・1月9日、太陽-火星(合、山羊座19度)
・1月9日、乙女座の月-土星・海王星-天王星(オポ・調停)

・1月10日、金星-木星(オポジション、山羊-蟹座20度)
・1月10日、太陽-木星(オポジション、山羊-蟹座20度)
・1月10日、火星-木星(オポジション、山羊-蟹座20度)

【1月11日、下弦の月(天秤座21度、数え)】・・・成熟・衰退
・1月11日、天秤座の月-太陽・金星・火星-木星(Tスクエア)

・1月12日、蠍座の月-冥王星(スクエア)

・1月13日、蠍座の月-太陽・水星・金星・火星-木星(オポ&調停)

・1月14日、水星-木星(オポジション、山羊-蟹座19度)
・1月14日、蠍座の月-天王星-太陽・金星・火星(オポ&調停)

・1月16日、金星-天王星(地のトライン)
・1月16日、射手座の月-土星・海王星(スクエア)

・1月17日前後、太陽・水星・金星・火星-土星・海王星-天王星(地と水の小三角)

・1月18日、太陽-天王星(地のトライン)
・1月18日、水星-火星(合)
・1月18日、山羊座の月-木星(オポジション)

【1月19日、新月(山羊座29度、数え)】・・・種まき
・1月19日、太陽・月・水星・金星・火星・冥王星-土星・海王星-天王星(小三角)

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後記:
一般的に春分の日を占星術における「元旦」と呼んでいるので、春分を新月に例えてきました。春分点は牡羊座0度、季節は春でどちらもスタートを表していて、そういう意味では納得です。ですが、冬至を新月に例えた方がしっくりくるかも?という考えもあります。冬至は陰の極、新月は最も暗い状態、そして、夏至は陽の極、満月は最も明るい状態、また、春分は昼と夜の長さが同じ、上弦の月は半分明るく半分暗い、など共通するものはあります。(ちなみに、東洋の暦を見ると新年のスタートは冬至と春分の真ん中である「立春」です…。)冬至を新年・新月に例えられるなら「一年の計は冬至にあり」と言えるかも?体感的にはどうですかね~。

参考記事
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