水星から土星へ 占星術で見る“時代の変化のプロセス”

少し前に、NHK番組『英雄たちの選択』を観ていたら、司会で歴史学者の磯田道史さんの次のような発言がとても興味深いと思いました。

「世の中で、法制度と教育はなかなか変わらない。最後に変わるんですよ」

正確な言い方は忘れましたが、このような内容だったと思います。

この発言にとても賛同し納得しました。(私は磯田さんのファンでもあります。)

そこで、磯田さんの発言を占星術の象徴を通して考えてみようと思います。今回の記事は短いです~(笑)

WikiImagesによるPixabayからの画像

変化の順番(水星、金星、木星、土星)

磯田氏:「変化の順番としては、まず技術が変わります。これはすぐにダイレクトに変わります。」

・・・これは水星が示していますね。例えばインターネットは発明されてからあっという間に普及し人々の生活は一変しました。現在はAIがすさまじいスピードで進化し、実用化され、仕事や日常生活が大きく変わりつつあります。

「次に、経済が変わります。」

・・・これは金星です。技術の発展にともなって大きなお金が動きます。お金と共に人間関係も動くでしょう。(金星はお金と人間関係を示します。)なので、この段階での変化に「政治」も入れてみます。

「最後に、法制度や教育が変わるのです。」

・・・これは土星木星です。技術が変わり、政治・経済が変わって、世の中の大きな変化に押されるようにして、法制度や教育がやっと動きます。そこには時間と労力がかかるのでしょう。

木星なので、ここに「宗教」や「思想」も入れてみます。

磯田さんは、「法制度と教育」をセットで表現されましたが、占星術でも「木星と土星」は時代を示す天体としてペアで考えることができます。

(いわゆる「風の時代」というのは、木星と土星の会合周期からきていますね。)

法制度と教育、そして宗教などは、「理念・理想・倫理観」を「体系・ルール」にするというように、木星と土星が連携して構築される世の中の集大成と言えます。

ただし、敗戦後などは外部からの圧力により無理やり法制度や教育、ときには宗教まで変えさせられることがあります。その場合は、自主的な変化の課程を飛ばすことになるのでしょう。

上手く適応できれば大きく発展する、あるいは、のちに大きな歪みとなって現れるのかもしれません。

火星について

さて、上記の水星→金星→木星→土星の流れを見ると火星が抜けています。

火星は、行動、軍事、争いや問題の勃発などを示しています。

なので、火星を加えて変化の順番をまとめると、

  • 技術(水星)
  • 経済・政治(金星)
  • 軍事・争いや問題の発生(火星)
  • 法制度・教育・宗教(木星&土星)

となり、お金が動く(金星)と衝突や争いが勃発し(火星)、その問題を解決するためにルールを共有し(法)、知識を共有し(教育)、信仰を共有する(宗教)のも自然な流れと言えます。

ただし、軍需産業と言われるように、兵器とお金や政治も密接に関わってくるので、金星(政治・経済)と火星(軍事)もペアで考えてもよいでしょう。

「世界の歴史は戦争の歴史」と言われていますが、戦争などの解決が難しい問題も、実は金星と火星の「こじらせ」が引き起こしていると言えるのかも。

人間の営みレベルのちょっとした問題、とでも言いましょうか。。

そして、上にも書きましたが、木星と土星は、あらゆる変化の集大成を形作ります。

全体を見てみると、天体の公転周期が長くなるにつれて、変化に要する時間が長くなりスケールも拡大していきます。

やはりこの世界は太陽系のエネルギーが具現化(物質化)されたものなのかな、とあらためて思いました。

今の太陽系の状況を地球上で表現すると、こんなドラマになるよ、みたいな。

トランスサタニアンについて

さて、土星以内の天体が目に見える現実世界の成り立ちを示すのなら、土星より遠い天体(トランスサタニアン)は何を表していると考えられるでしょうか。

ものごとには全て、春夏秋冬、栄枯盛衰といったサイクルがありますが、トランスサタニアンは次のサイクルに移り変わるための外部からのショックであり、不可抗力と言えるかもしれません。

トランスサタニアンの現実世界への働きかけはこんな感じでしょうか?既存の現実世界を「箱」に例えてみます。

  • 天王星・・・「箱」をぶち壊す→自立し自由になる
  • 海王星・・・「箱」を溶かす→自他が混ざり合って広がる
  • 冥王星・・・「箱」ごと地の底で押しつぶす→生まれ変わって這い上がる

遠くの天体になるほど、より深く時間のかかる変化をもたらすのでしょう。

ちなみに、今から数年間は、上記のトランスサタニアンが小三角アスペクトを形成してタッグを組みます。

世の中が次のサイクルに移るために、トランスサタニアンがトリプルで働きかけ、集大成である法制度、教育、宗教などを大きく変えていくのかもしれません。。

以上、歴史学者である磯田さんの考察を、占星術的観点からふくらませてみました。

・・・
後記
高市早苗氏が自民党総裁に選出されましたね。出生図には、山羊座土星と木星の合、冥王星とノースノードの合などがあり、政治家としての目標実行力や、台風の目となって周りを巻き込むパワーが感じられます。個人的に注目したのは、①9月8日の月食(魚座15度)が高市氏の太陽の上で起こっていること、②ソーラーアークの土星(と木星)が牡羊座0度(1度)に到達していること、です。

①は、ノースノードでの月食で、新しいエネルギーの流入と集大成を示しています。そして、②は、権威者として有名になることを示していますが、さらに注目なのは、ソーラーアークの土星にトランジットの海王星が合で、シャドートランジットであることです。

1996年12月、トランジット海王星が出生図の土星に合を形成したとき、高市氏は自民党に入党しました。そして、トランジット海王星がソーラーアークの土星に合を形成(牡羊座0度)した2025年10月、自民党総裁に選ばれました。

1つの大きな区切りであることと、未来への思いが示されているようですね。ただし、「食」は大きな変化とともに、大変困難な体験をする可能性も示しています。女性がトップに立つのはなにかと厳しい社会だと思いますが、健康に気を付けて力を発揮していただければと思います。。

参考記事:
特筆すべきソーラーアークへのトランジット
注目のトランジットと実例~シャドートランジットとは~

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