日食・月食と実例 2024年春~人生の重要な転機~

今年(2024年)の春分の日は、水原元通訳のドジャーズ解雇の速報が流れて少なからず驚かされました。

水原氏は、自らをギャンブル依存症と言っていますが、それを踏まえつつ、このような人生の激変期に占星術的にはどのような表示があったのか検証してみました。

Susan CiprianoによるPixabayからの画像

出生図がもつ可能性

水原氏のホロスコープです。(データはWikipediaより、正午で作成)

まず、出生図について、いくつかのポイント(傾向と可能性)をあげてみました。

【山羊座の太陽と牡羊座の月】
野心的な活動家。気持ちに火がつくと采配を振るって戦略的かつ効率的に行動し、熱い達成感を必要とする。

【射手座の水星と天王星の合】
牡羊座の月と共鳴。知的に熱い刺激のあるチャレンジを好む。

そして、少し雰囲気が異なるのが、

【魚座の火星】
夢や幻想を追い求めて行動する。

【牡羊ポイントの海王星がオリエンタル*】
自他の境界線が限りなく緩くなるイメージ。独特の空気感が漂うかも。

【ノーアスペクトの太陽】
「太陽=木星/海王星」を形成。独自のペースでものごとを進める。大きな夢を追いかけると同時に誤った方向に導かれる可能性も。

これらのポイントからは、強い野心やチャレンジ精神とともに、夢想性や楽観性が強調されているように見受けられます。

*海王星オリエンタルとは、太陽の直前に海王星が東の地平線から昇ったということ。海王星色に染まった東の空に太陽が昇ったというイメージ

土星・ノードの合、金星とスクエア

そして、重要なポイントだと思うのが、土星・サウスノードの合と金星のスクエア

何らかの心理的な(愛情に関する)課題が存在する可能性。距離感と愛着の葛藤。強い立場の人に弱い場合もあるかも。

さらに、「太陽=金星/土星」「太陽=金星/ノード」が成立。

ノーアスペクトの太陽(野心)の方向性は、金星(愛情)・土星(制限、コントロール)のテーマの影響を強く受ける可能性。

金星は愛情とともに「お金」など物質的な豊かさも示しています。

もしかしたら、潜在的にお金に対する思い入れ(渇望感)があったのかもしれません。

そして、土星と金星のスクエアは、人生の後半~晩年にゆっくりと愛情や楽しさを感じられるようになるのかもしれません。

日食・月食とトランジット

水原氏は、2021年9月8日に違法賭博のアカウント番号とパスワードを付与されたそうです。

これが、現実的にも心理的にも流れが加速するタイミングだったと考えられます。

2021年~2024年の出生図へのトランジットをチェックしてみると、土星・ノードの上で【食】が2回起こっています

つまり、【食】は、土星・ノード・金星のTスクエアを2回刺激しています。

その後、この【Tスクエア】に対してトランジットの木星や土星、火星が接触していきました。

おそらく、【食】がものごとを顕在化し、その後トランジットが活性化していったことが考えられます。

トランジットの流れ

以下、2021年~2024年3月について、日食、月食、トランジットに注目してできごとと照合してみました。

下のチャートは、水原氏の出生図にトランジットと【食】を書き入れたもの。

2021年 不正な送金の始まりと拡大

この年は、トランジット木星が金星の上を通過

そして、月食の影響が、一線を越える決定打となったかもしれません。

トランジット木星が金星に合

2021年 4月、9月、12月
トランジット木星が3回にわたり金星の上を通過、【Tスクエア】を刺激。

2021年9月8日ころ、違法賭博のアカウント番号とパスワードを付与される。

10月27日、大谷選手の口座に初めてオンラインによるアクセスをした可能性。

牡牛座27度での月食

2021年11月19日
月食は、ノースノードの上、土星とオポジションの位置で起こり【Tスクエア】を刺激。

ノード上での月食で人生の重要な転機であることを示している。

2021年11月15日、最初の不正な送金(612万円)が行われる。

・2021年11月18日、大谷選手がMVPに満票で選出される。

2022年 上限額引き上げを繰り返す悪循環に陥る

この年は、サウスノード・土星の上での月食土星と海王星からのトランジットがありました。

“バンプ”(上限の金額引き上げ)が始まり、悪循環に陥ります。

ノード・リターン

2022年3月
ノードリターン。

2022年1月頃から“バンプ”が始まる。2月2日頃、大谷選手になりすまして銀行をだます。

出生のノード・土星の上を、トランジットのノードが通過。カルマ的なものの表出??

蠍座25度での月食

2022年5月16日
月食が、土星・サウスノード上で起こり【Tスクエア】を刺激。

2022年5月以降、1億5千万円超の負け金を負っていたにもかかわらず、バンプを繰り返す悪循環に陥ったとされている。

2回の月食は、出生図の金星と土星のスクエアの課題を、極度に活性化したのかもしれない。

土星と木星のトランジット

2022年 5月~7月、2023年 1月
トランジット土星が金星に合、【Tスクエア】に接触

2022年 5月、10月、2023年 1月
トランジット木星が海王星にスクエア

「制限の土星」が金星に、「拡大の木星」が海王星に、ほぼ同時期に接触。

制限や困難から逃避するように、さらにのめり込んでいったのかもしれない。

2023年 頻繁に上限額を引き上げエスカレート

この年は、トランジット土星が魚座火星の上を3回通過、ストレスや困惑は相当大きかったと思われます。

胴元が再三のバンプの要求を受け入れ、賭博はエスカレート。

11月頃になると、胴元は脅して送金を催促するようになり、暗号資産でも甚大な打撃を受け窮地に追い込まれる。

トランジット土星が火星に合

2023年 4月、8月、2024年 1月
トランジット土星が火星に合。(土星は2023年6月18日に逆行へ)

土星が逆行に転じた直後の2023年6月22日~24日には、3日続けてバンプを繰り返す。

11月頃、胴元からのおどしのメールに対して、「正直に言う、大金を失った、全てが本当にきつい」

・2023年3月22日、WBC優勝
・2023年11月16日、大谷選手は2回目のMVPに選出される。

2024年 底つき、嘘が明るみに

3月、トランジット火星が金星の上を通過。

3月20日には状況が一変。その後、嘘を重ねたことが明らかになる。

1月に冥王星が再び水瓶座に入り、情報の風通しが良くなった(暴露)ことも関係している?

トランジット火星が金星に合

2024年 3月16日~17日
トランジット火星が金星に合を形成し【Tスクエア】に接触。

火星は緊張を高め発覚へのトリガーとなった可能性。

3月20日、ロサンゼルス・タイムズに記事が掲載され、胴元に対しては「私が彼から盗んだ。もう終わりだ」と不正送金を認める。

しかし、ESPNのインタビューには、大谷選手が借金の肩代わりをしてくれたと答える。

同日、韓国での開幕戦のあと、大谷選手に直接状況を伝える際に、借金を肩代わりしたことにして欲しいと頼むが拒否され、ドジャース解雇となる。

3月20日・・・嘘が明らかになり解雇された日

衝撃が大きかったので、ピンポイントでの時期表示をチェックしてみました。

まず、この日は春分、太陽がスタートのサインである牡羊座に入る切り替えポイントの日。

そして、当日、海王星が、水原氏の【太陽/天王星】のミッドポイントにスクエアを形成

【海王星=太陽/天王星】が意味することは、

  • 個としての人格の喪失の可能性
  • 自我を認識するための自己欺瞞的な計画

自己を正当化するために嘘の筋書きを考えたと言えるかもしれません。

海王星にはものごとを曖昧にするイメージがありますが、ときに、突然、強制終了させることもあるようです。

そして、結局はそれが「救い」になるように思います。

この表示は、2023年6月、7月、2024年3月20日、11月、2025年1月に形成されます。

(ですが、このミッドポイントから、前もって今回のようなできごとを予想することはできないと思います。。)

その他の食

その他、水原氏の天体に直接関わってはいませんが、重要と思われる【食】をあげてみました。

2022年11月8日
牡牛座16度の月食

2023年5月6日
蠍座14度の月食

これらの月食は、水原氏の【土星/冥王星】のミッドポイントに合/オポジションです。

土星と冥王星のミッドポイントは、

  • 人生のあらゆる領域における喪失の脅威
  • 潜在的な自己破壊

を示しています。

さらに、不動宮15度はパワーポイントであり、牡牛座/蠍座が示す「お金」や「人間関係における力関係」のピークを示しています。

2023年7月~2024年3月にかけて、トランジット木星がこれらの【食】度数を行き来して刺激・拡大していきました

世間では、大きなお金の動き、パワハラなどが注目されました。

そして、水原氏にとっては、人間関係の圧の中で、巨額のお金を喪失する脅威にさらされていたと言えるかもしれません。

シナストリーについて

水原氏と大谷選手のホロスコープを重ねてみると、水原氏の「土星・ノード・金星のTスクエア」と、大谷選手の「冥王星・ノード・獅子座の金星・水瓶座のアセンダントのグランドクロス」とがぴったり重なっています。

つまり、水原氏に影響を与えた【食】は、同時に大谷選手にも大きな影響を及ぼしたと考えられます。

水原氏の「土星・サウスノード」と大谷選手の「冥王星・ノースノード」が合を形成しています。

上にも書きましたが、土星と冥王星の組合せは「人生のあらゆる分野における損失の脅威」を示しています。

また、ノードがオポジションで重なるのは、ヘビが互いの尻尾をかんでぐるぐると転生するとも言われています。(by松村先生)

そこにお互いの金星もスクエアで加わって、情や親近感なども大きい関係であったと言えるでしょう。

苦労や困難を共に乗り越えて、偉業を達成する可能性もある組合せだと思います。

とにかく、互いの人生に深く影響を及ぼす強力な「縁」だったのでしょう。

ちなみに、大谷選手の妻の金星は蠍座で、大谷選手の冥王星・ノードに合です。つまり、3人の金星はTスクエアを形成しています。入れ替わるように妻が現れた感じですね。

余談ですが、、

胴元のマシュー・ボウヤ―氏のネット上の生年月日(1975年1月1日)が正しいと仮定して、水原氏との二重円を見てみると・・・

ボウヤー氏の「山羊座の太陽、蟹座の土星、天秤座の冥王星」がTスクエアを形成し、水原氏のノーアスペクトの山羊座太陽に重なっています。

そして、ボウヤー氏の「射手座の火星・海王星、魚座の木星」のスクエアが、水原氏の射手座の水星に重なっています。

これを見ていると、2人は似た部分もあり、水原氏はボウヤー氏のコントロール下にあったような印象があります。

ここにも土星と冥王星の組合せが登場しています。

・・・

水原氏はギャンブル依存症であると本人が述べています。

依存症は治療が難しく完治することはない病気であるという専門家の話も何度かききました。

たまたま豊かな資源が身近にあり、さらにおそらく第三者に利用されて、その依存度は限りなく増大したのかなと、この病気の怖さを痛感しました。

だれでも、落とし穴はすぐそこにあるのかもしれません。

そして、お金や幸運というのは、それをコントロールできなければかえって厄介なものになるのでしょう。。

今回、トランジットに絞って検証してみましたが、やはり、【食】は、世の中や個人の人生に大きな影響を与えるのだろうとあらためて思いました。

*2024年6月~2025年4月、今度は、天王星が水原氏の土星とオポジションを形成して【Tスクエア】を刺激します。天王星が示す、突然の変化、反抗、独立、自由、解放、激化、などの影響が何らかの形で際立つと考えられます。

参考:NHK NEWS WEB「そのとき大谷翔平は…水原元通訳 破綻への時系列を振り返る」2024年4月12日

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