トランスサタニアンのサイン移動③と土星と海王星の合

2023年~2026年にかけて、冥王星、海王星、土星、天王星がサインを移動します。

過去の重要なできごとは、遠い天体(トランスサタニアン)がサインを移動する時期と重なることが多いです。

この記事は2021年5月にアップしその後非公開にしていたものを、加筆編集して2025年4月に再アップしました

seth0sによるPixabayからの画像

過去のサイン移動の時期のできごと

2021年現在、海王星は魚座にありますが、前回海王星が魚座から牡羊座に入った時期(1861年頃)のできごとを調べてみました。

1861年、海王星が魚座から牡羊座に移動した頃

日本は幕末、江戸開城の6年ほど前です。アジアではヨーロッパ列強による植民地化が進み、ヨーロッパでは帝国主義が加速しつつありました。

そしてアメリカは近代民主主義国家として一つにまとまるステップとして、分断による戦争が起こります(南北戦争)。

南北戦争とは・・・

”1861年4月12日から1865年4月9日にかけて、北部のアメリカ合衆国と合衆国から分離した南部のアメリカ連合国との間で行われた内戦。

奴隷制存続を主張するミシシッピ州やフロリダ州など南部11州が合衆国を脱退してアメリカ連合国を結成し、合衆国にとどまったその他の北部23州との間で戦争となった。この戦争では史上初めて近代的な機械技術が主戦力として投入された。”(Wikipediaより)

結果、北部の勝利、奴隷制の廃止。戦死者は両軍合わせて約62万人。

南部(奴隷制存続、自由貿易、農業中心)と北部(奴隷制反対、保護貿易、商工業中心)による、アメリカ史上最大の犠牲を払った戦いを経て、アメリカ合衆国として統一、大国が成立しました。

しかし、南北の対立黒人差別問題はその後もアメリカ合衆国の抱える最大の問題として継承されることになります。

1860~1862年の海王星の動きとできごと

この頃の海王星の動きとできごとをピックアップしてみました。

1860年7月、海王星が魚座29度で逆行開始

1860年11月、大統領選挙、奴隷制が争点の一つとなる

【1860年12月~1862年7月、天王星スクエア土星 (5回)】

1861年2月、奴隷制を支持する州によりアメリカ連合国が結成される

1861年3月、奴隷制の拡大に反対していたリンカーンが当選

1861年4月、海王星が牡羊座に入る

1861年4月、南軍が砲撃して戦争が始まる

1861年10月、海王星が魚座に戻る

【1861年10月、土星 合 木星(乙女座)】

1862年2月、海王星がふたたび牡羊座に入る

1862年9月、リンカーン大統領による奴隷解放宣言

1862年以降の経過

【1862年11月~1863年9月、海王星 オポ 土星(3回)】

1863年1月、奴隷解放本宣言

1863年7月、ゲティスバーグの戦いで北軍が大勝

1865年3月、アメリカ連合国の首都リッチモンド陥落

1865年4月、南軍のリー将軍が降伏

南北戦争が終わるころ(1865年)の天体配置

土星が天秤座から蠍座へ

天王星が双子座から蟹座へ

そして

木星が射手座から山羊座へ

それぞれサイン移動しつつ、天王星と木星のオポジションも形成されています。

「火と風」→「水と土」のサインの移り変わりで、落ち着きつつある感じです。

木星の射手座29度の吐き出し(サインの最終度数)としては、意見・主義を出し切る、ということでしょうか。2019年にも木星は射手座にありましたが、香港デモ活動がヒートアップしていたのは記憶に新しいところです。

また、南北戦争終結の1865年、天王星が蟹座に移動していますが、一サイクル前に蟹座に移動したのは1781年7月~1982年4月。

その頃のアメリカでは、(1776年7月の独立宣言のあと)1781年10月のヨークタウンの戦いで事実上イギリスに勝利し、1783年9月の講和条約で独立が承認されました。

天王星が同じサイン(蟹座)に戻ってきたタイミングで、それぞれの戦争が終わりを迎えたのですね

★ちなみに、天王星は1781年3月に発見されています。その後まもなく独立戦争に勝利したことは、天王星が示す『独立』というキーワードに相応しいですね。

2023~2026年は冥王星・海王星・天王星・土星がサイン移動する

上記をふまえて、少し先の話ですが今後の大きな天体の動きが気になるので書いておこうと思います。

2023年3月、冥王星がいったん水瓶座に入る①

2024年1月、冥王星がふたたび水瓶座に入る②

(2024年7月、海王星が魚座29度で逆行開始)

2024年11月、冥王星が完全に水瓶座に入る③

2025年3月、海王星がいったん牡羊座に入る①

2025年5月、土星が牡羊座に入る①

2025年7月、天王星がいったん双子座に入る①

2026年1月、海王星が完全に牡羊座に入る②

2026年2月、土星が完全に牡羊座に入る②

2026年2月、土星と海王星が合(牡羊座0度)

2026年4月、天王星が完全に双子座に入る②

社会の様子はどうなる?

前回、海王星が魚座から牡羊座に入るタイミングで南北戦争が勃発し大きな犠牲を伴ってアメリカ合衆国という大国が生まれました。

2026年には、海王星が土星と共に魚座から牡羊座に入るとともに、牡羊座0度で合を形成します。(2025年にもオーブ1度以内で接近)

その前に、2023年~2024年には、冥王星が山羊座と水瓶座を行ったり来たりするので、まずは、そこでかなり大きな社会の変革があるでしょう。そして、その後の2年間で全てが塗り替えられる感じですね。

「土星」と「海王星」は、【形】と【形のないもの】で、最も難しい組み合わせとも言われています。

全てを溶かす魚座の海の中で、土星の枠組みが解体されると考えると、想像を超える混沌の中からまったく新しい形が生まれてくることが予想されます。遠い天体が関わるので、多くの人がその混乱・変化を体験することになるでしょう。

さらに、天王星も牡牛座から双子座に移動します。

ちなみに、

前回、天王星が牡牛座から双子座に移動したのは、1941~1942年。1941年12月に真珠湾攻撃により太平洋戦争が勃発、1942年にはマンハッタン計画が始動しました。

真珠湾攻撃ではコミュニケーションの行き違いが発端となり、マンハッタン計画では、ドイツが原爆の開発を止めたことを知らずにその幻影に挑んだ、という話を聞いたことがあります。

勘違いや行き違いが大きな災難を招く危険があるのかもしれません。

また、前回、冥王星が(最初に)水瓶座に移動したのは、1777年4月。1776年7月のアメリカ独立宣言の翌年であり、植民地争奪戦争をイギリスが制して、世界貿易の中心となっていくころです。

その頃つくられたグローバルな流通基盤は、次の冥王星水瓶座入りではどのような形になっていくのでしょうか。

まとめ

トランスサタニアンのサイン移動と世の中の動きについて・・・

光と影、善と悪、白と黒のように相手の中に自らのシャドーを投影することで、断絶や争いが世界を巻き込んで起こるかもしれません。

あるいは、反対に、社会全体が無意識に持つシャドーというものに気づき、海王星が示す『慈悲』の心や天王星が示す『俯瞰的視点』が社会の基盤になるかもしれません。攻撃のターゲットを作らないということです。

土星と海王星は牡羊ポイントでコンジャンクションするので、はっきりと人々の記憶に刻まれるようなできごとが起こる可能性が予測できます。

個人では、出生図に活動宮0度(オーブ2度くらい)の天体や軸がある場合は、人生の土台(仕事、家庭、人間関係、自己像など)が「強制的にリセットされる」あるいは「試される」かもしれません。

この時期は、見かけに惑わされず、ものごとの本当の意味や姿を見極める、柔軟な考えや視点が必要となりそうですね。

いずれにしても、それらのできごとは、社会・個人において全てを溶解して不純物を取り除き、新たな形を生み出すために必要なことなのでしょう。産みの苦しみと言えるのかもしれませんね。。

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【メモ】
アメリカ南北戦争で北部が勝利して統一がなされ、奴隷制度は廃止されたものの、今も根深く残る人種差別や偏見の火種はこのときに生まれたとも言われています。2025~2026年にかけて、そのときの火種が再燃して、ふたたび新たな形が生まれるのかもしれませんね。

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