リロケーション② 20世紀のシンデレラ グレース・ケリー(3)

グレース・ケリー(2)からの続き・・・

モナコ公妃としてのグレースとリロケーション(モナコ)

 

1956年4月、女優としての華々しいキャリアをすべて捨てて異国の地へ渡り、モナコ大公レーニエ3世と結婚。その後、数年間は新しい環境になじむことができず、宮殿に引きこもります。

当時、「私の人生は『おとぎ話のようだ』とよくいわれるけど、それ自体が『おとぎ話』だわ」と語っています。温かい家庭を築きたかったグレースにとっての救いは、3人のこどもたちでした。

その後、女優復帰のオファーに心揺れるもそれを断り、モナコ公妃として国の繁栄に一役買い、モナコ人の心をとらえることにも成功します。

「結婚当初、私は完全に自己を見失っていました。本当は新しい生活の中で新たな自分を見出す努力をすべきだったのに。(中略)一歩引いて間違っていると認めることが必要なときがあるのです。」「私は女優に挑戦したように、結婚にも挑戦したのです。」とグレースは語っています。

人間関係における変容(身分の変化も含む)は、冥王星=太陽/月 が表しているように思います。夫婦関係の中で、お互いが主張することから歩み寄りへの努力が必要だったのでしょう。

そして、人生の重要なシーンで恐れずに挑戦する様子は、ペレグリンで牡羊座の天王星(5室)から感じ取れます。

国の危機において、国王である夫や子どもたち、そしてモナコという大きな家族を、公妃として「守る」(蟹座の冥王星)と決意したのは、母親からの「母(妻)はこうあるべき」という教えを守り、ずっと父親に認めて欲しかったグレースが、そこに自分の価値を見つけようとしたからかもしれないな、と思います。

グレースは、今まで身に付けてきた全てを注いで、公妃を演じきったのでしょう。

 

公妃としてのその他の活動

芸術を愛するグレースは、バレエ学校(グレース公妃ダンスアカデミー)や劇場の再生にも尽力しました。また、12人の孤児を引き取って育てていた友人が困難な状況になったときにも、手を差し伸べました。

土星(2室)と8室木星(2室ルーラー)がクインデチレ(165度)。

財政的援助へのこだわり

 

もう一つ、グレース・ケリーと言えば「ケリー・バッグ」でしょうか。「ケリー」という「名前」が持つ気品と高貴さのイメージは今も続いています。

ミッドポイントを一つ選ぶとすれば(たくさんあって迷いますが・・・)

水星(1室)=太陽(1室でMCルーラー)/金星(12室で7室ルーラー、天秤座)

でしょうか??

理想の美しい名前(水星)が公衆に限りなく(12室)知れわたる。

 

モナコでのリロケーションチャートです。

まず、太陽、火星などが10室に入り、社会的立場の重要性。

ペレグリンの水星がMCにコンジャンクション。水星は太陽と金星のミッドポイントにあります(「ケリー・バッグ」でも登場しました)。

水星=太陽/金星

愛について考える。

グレースは、幼い頃から空想の中で“理想の愛”の世界を作っていたのかもしれません。それは母親からの愛情を感じられない寂しさからだったのでしょうか(水星は11室ルーラーで、ノード軸に合)。

モナコではその“理想の愛についての考え”を社会に、国民に対して表現します(水星がMCにコンジャンクション。)

 

また、水星=太陽/金星

「美しい旅行」

カンヌ映画祭への参加は、レーニエ大公に出逢うための旅だったとも言えます。(フランス・カンヌでのリロ・チャートは、モナコとほぼ同じです。)

 

さらに、リロ・チャートでは、

MC=太陽/金星

愛情によるつながり、結婚

なるほど、です。

 

主な時期表示

とても興味深いので、時期表示をいくつか取り上げてみます。

 

1949年 ブロードウェイデビュー

1950年

金星(7室ルーラー)=太陽(MCルーラー)

人気と成功

 

AC=火星

情熱的自己表現

 

天王星(5)=金星(7室ルーラー)

美しさや魅力の激化

 

冥王星(ACルーラー)=水星

知的自己表現

 

1951年 ハリウッド映画デビュー

冥王星(ACルーラー)=MC

人生の最重要な時期

 

冥王星=ノード

運命的な出会い

 

ノード=海王星(5室ルーラー)、MC=海王星

映画との出会い

 

土星(3室ルーラー)=冥王星

大きな努力と達成

 

1955年 アカデミー賞受賞、カンヌ映画祭でレーニエ公と出逢う。

トランジットの土星が太陽に合、トランジットのノードが土星に合

責任をともなう長期的関係となる出会い

 

1956年4月 モナコ大公レーニエ3世と結婚

天王星=AC

身分の変化、移動。

 

海王星=AP

映画のようなシンデレラ・ストーリーを連想します。

 

金星(7室ルーラー)=火星

ロマンス

 

トランジット海王星 合 金星、トランジット天王星 スクエア 金星

対人関係の強調

 

グレースの死

1982年9月、運転中に脳梗塞を発症して交通事故で亡くなったとき、ソーラーアーク火星(1室)=冥王星(ACルーラー)で、事故当日はトランジットの火星が出生の火星にコンジャンクションでした。出生図で、牡羊座の天王星(5室)はペレグリンで、牡羊座-火星-頭部への緊張があります。

突然の事故死により、永遠に人々の記憶に残る女性となったように思います。。

 

グレースが守りたかったもの

グレースは、亡くなる数か月前に受けたインタビューで、次のように答えています。

「慎ましく、思いやりある人間だったと、みんなの記憶の中に残しておいて欲しいのです。」

 

両親からの愛情や承認を得られなかったグレースにとって、これが、女優のときも公妃となったときも、一人の人間としてずっと守ってきた理想の自己像だったのでしょう。

華やかに登りつめた、人も羨むような人生に思えますが、心の中のストーリーを追っていくと、私たちと変わらない一人の女性の姿が浮かび上がってきます。

そして、父親問題・母親問題から受けた何らかの傷というのは、それを癒していく過程こそがその人の大切な人生であり、時にその姿が人々に大きな影響を与えるものなのかなと思います。

投稿者: 都築 裕子

岐阜県大垣市生まれ、千葉市在住。一男二女&二猫の母。 家事育児と仕事と占星術(自分の時間)をどのように成り立たせるか、試行錯誤の日々。心も身体も健やかに年齢を重ねたいと思う。

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